半導体大手のIntelはファウンドリー企業のTower Semiconductorを60億ドル(約6900億円)近くで買収する契約の最終局面に入っているという。この買収額は米国時間2月14日時点のTowerの株価から算出すると、60%近くのプレミアムが乗せられた金額になる。The Wall Street Journal(WSJ)のDana Cimilluca記者とCar Lombardo記者が匿名情報筋の話を基に報じた。
この報道は、自社製造の取り組みで何年にもわたって苦戦しているIntelが後れを取り戻すために、そして他の半導体設計企業向けのファウンドリーになるために大々的な投資を実行していくという決意を明らかにした状況の中で出てきたものだ。
創業29年のTower Semiconductorはイスラエルのミグダルハエメクに本社を置き、自社工場を持たない企業のために同国やイタリア、米国の複数の工場で半導体を製造している。
同社は、最新のマイクロプロセッサーで採用されている線幅3nm(ナノメートル)といった最先端技術を採用するのではなく、それよりも大きな回路で使用されている、トランジスター規模の線幅0.8マイクロメートルから45nmまでの枯れた、安定したプロセス技術に注力している。
同社は、Intelが自社製品の一部で利用しているファウンドリーである台湾積体電路製造(TSMC)と競合している。
WSJは以下のように伝えている。
この件に詳しい情報筋によると、Intel Corp.は他社向けの製造事業を拡大する計画の推進に向け、イスラエルの半導体製造企業Tower Semiconductor Ltd.を60億ドル近くで買収する契約の最終局面に入っているという。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。