IBMから分社化したマネージドインフラサービスのKyndrylは米国時間2月23日、Amazon Web Services(AWS)との新たな戦略的提携を発表した。両社それぞれの専門性やスキル、グローバルなリソースを合わせて提供し、業界にフォーカスしたエンタープライズクラウドサービスやソリューションで顧客のビジネス変革を支援するほか、Kyndrylが世界に擁する主要な顧客がクラウドで独自のインフラを構築できるようにするとしている。
Kyndrylはグローバルなパートナーシップの一環として、「AWS Cloud Center of Excellence(CCOE)」を立ち上げ、「ミッションクリティカルなインフラや次世代技術をサポートし、業界全体でアプリケーションとワークフローをモダナイズするための、最先端の顧客向けソリューションとサービスを提供する」という。
Kyndrylの最高経営責任者(CEO)Martin Schroeter氏は、「当社は、AWSのクラウドサービスとKyndrylによる業界特化型のマネージドサービスと専門知識を組み合わせるメリットを自由に探求し、最大限に引き出せることで、かつてないレベルの知識を提供し、イノベーションを実現する」とコメントしている。
Kyndrylは11月にIBMから分社化し、これまでにMicrosoft CloudやSAP、VMWareとパートナーシップを築いている。
IBMは2020年10月にマネージドインフラサービス部門を新たな株式公開企業としてスピンオフすると発表した。運用モデルを効率化し、シェアードサービスを統合するとともに、クラウドのほか、人工知能(AI)、Red Hatを含むハイブリッドクラウドビジネスなどの新たな市場に注力できるようになるとしていた。
AWSとKyndrylは、「VMware Cloud on AWS」のアクセラレーターを開発していることも明らかにした。
VMwareのCEOであるRaghu Raghuram氏は、「VMware、AWS、そしてKyndrylは顧客へのフォーカス、テクノロジーのイノベーション、業界のリーダーシップなどのユニークな組み合わせを共同で提供し、顧客のアプリケーションのモダナイゼーションとクラウドのイニシアチブを加速させる」とコメントしている。
「AWSは、『vSphere』のワークロードに対応するVMwareの推奨パブリッククラウドプロバイダーだ。そして、KyndrylとVMwareは20年以上におよぶ協働に基づいたパートナーシップを築いている。われわれの会社はともに、顧客が複雑なクラウドジャーニーを順調に進め、企業のコントロールを維持しながら、さらなるデジタルイノベーションにつなげられるよう支援していく」(Raghuram氏)
AWSのCEOであるAdam Selipsky氏は、両社はさらなるAWS認定プラクティショナーの教育や、共同ソリューションの開発に取り組んでいると述べている。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。