NECとNTTドコモは3月1日、Amazon Web Services(AWS)のクラウド環境を利用して、第5世代移動体通信(5G)の基幹ネットワークを構築・運用する技術検証を開始したと発表した。2023年3月までコストや環境負荷の低減効果などを調べるとしている。
検証では、NECが開発する5G基幹ネットワークのソフトウェアをAWSのインスタンスとドNTTドコモの自前の仮想化環境にインストールしたハイブリッドクラウドを構成し、通信事業者の水準としての可用性や運用性を検証する。AWSのインスタンスは、AWSが独自開発するArmベースのプロセッサー「Graviton2」を適用し、Graviton2の特徴となる低消費電力の効果も確認する。
NECとNTTドコモは、5Gサービスでは機械学習や人工知能、IoT、XR(さまざなな方式の仮想現実の技術の略称)などを組み合わせた多様な用途が見込まれるため、通信設備とさまざまなITサービスなどとの連携が必要になると説明。今回はハイブリッドクラウド構成におけるネットワークの柔軟性や多様な用途に応じたソリューションの可能性を探るものになるという。
今後は、AWSのクラウドサービスの機能と設備を、AWSのデータセンター以外の場所に設置できる専用システム「AWS Outposts」を使った構成も検証する。
技術検証の概要