サッポロホールディングスは3月22日、デジタルトランスフォーメーション(DX)の取り組みを推進する「サッポログループ DX方針」を発表した。これに基づいて全社員をDXやITに強い人材にする育成策「DX・IT人財育成プログラム」を開始した。
このDX方針では、「人財育成・確保」「推進組織体制強化」「ITテクノロジー環境整備」「業務プロセス改革」を掲げる。人財育成・確保では約650人の推進人材を育成し、推進組織体制強化では同社に「グループDX・IT委員会」を設置してグループの各事業会社のDX戦略を多角的に支援する。
「サッポログループ DX方針」
ITテクノロジー環境整備では、2025年までにクラウド環境でデータ基盤を整備。データレイクを構築して、社員がビジネス課題の解決に必要なデータ分析などをできるようにする。またセキュリティ対策の強化とIT運用監視体制の高度化、システムおよびデータのバックアップ取得とアクセスを限定したシステム運用を実現する。
「サッポログループ DX方針」
業務プロセス改革は2018年から取り組むもので、今回の方針でもビジネスプロセスの再構築などを継続。これまでにグループ全体で約36万時間の業務効率化を達成する見込みだという。
「サッポログループ DX方針」
DX・IT人財育成プログラムでは、「全社員ステップ」「サポーターステップ」「リーダーステップ」の3段階を設定。既に2~3月で全社員ステップを実行しており、約4000人の全社員を対象としたDXとITの基礎を理解するeラーニング研修を進める。
4~6月にはサポーターステップを実施。公募による選定、専門eラーニングの受講を通じて、DXやITの案件の推進または支援できる素養を備えた500人規模の「DX・IT推進サポーター」を確保する。7~12月はリーダーステップとして、基礎研修および「DXビジネスデザイナー」「DXテクニカルプランナー」「ITテクニカルプランナー」の3つに分かれた専門研修により、DX・IT案件を推進できる150人規模の「DX・IT推進リーダー」を確保する。2024年以降は、社内で人材育成ができる体制を構築する。
DX・IT人材育成方針