協和発酵バイオは、米国の販売拠点で利用する基幹システムを2022年1月に「Oracle Fusion Cloud Enterprise Resource Planning(Oracle Cloud ERP)」で稼働させた。同製品は2021年1月に、同社シンガポールの販売拠点でも導入している。日本オラクルが3月29日に発表した。
今回、海外の販売拠点にOracle Cloud ERPを導入することで、在庫・注文・販売などの状況をグループ全体で俯瞰的に把握できるようになった。これにより最適な製品需給計画を策定することが可能になる。
また会計・受発注・在庫・生産管理などの情報がリアルタイムに可視化され、経営における迅速な意思決定に活用されている。さらに、柔軟な権限設定やプロセス標準化による内部統制などのセキュリティも強化された。加えて、日本本社からシステムを管理、保守できるため、総保有コストの抑制にも期待される。
同社は今後、その他の海外拠点の基幹システムもOracle Cloud ERPにすることで、品目コード、勘定科目などのマスターデータを統合し、在庫や消費期限などの詳細ステータスを一元管理できるようになるとしている。
また伝票の重複入力が必要なくなることで業務が省力化され、グループ企業間取引の整合性がとれるようになる。さらに、Oracle Cloud ERP製品群に含まれる経営管理ソリューション「Oracle Fusion Cloud Enterprise Performance Management(EPM)」を活用することで、グループ連結原価の可視化や将来シミュレーションも行えるようになるとしている。