「Nearby Share」とはどんなものなのか
Nearby Shareは、Apple製「AirDrop」のGoogle版といえる機能だ。この機能を使用すると、「Android」スマートフォンや「Chromebook」などのデバイス間で簡単にファイルを共有することができる。Nearby Shareは2020年に最初にリリースされ、現在では、複数のプラットフォームで作業するすべてのユーザーに必須の機能となっている。Nearby Shareは信じられないほど使いやすく、ファイルを電子メールで自分に送信する方法よりもはるかに優れている。
Nearby Shareでは、写真やドキュメント、音声/動画ファイルなどを共有できる。さらに素晴らしいことに、Nearby Shareは最近のAndroidや「Chrome OS」バージョンの共有メニューに標準で組み込まれているため、Chromebookとの間でファイルを送受信するのは信じられないほど簡単である。
本記事では、ChromebookでNearby Shareを有効にする方法と、Chrome OSからAndroidにファイルを共有する方法を解説する。「Chrome OS 101.0.4951.13」と「Android 12」を使って説明を進める。
Chrome OSでNearby Shareを有効にする
最初に、Chrome OSでNearby Shareを有効にする必要がある。これを行うには、システムトレイをクリックした後、歯車のアイコンをクリックして「Settings」(設定)アプリを開く。検索バーに「nearby」と入力した後、結果から「Nearby Share」を選択する。表示されたウィンドウで、「オン」「オフ」スライダー(図A)をクリックして、この機能を有効にする。
図A
Chrome OSのNearby Shareを有効にする。
必要に応じて、「Change device name」(デバイス名の変更)をクリックして、Chromebookの名前を変更することも可能だ。複数のデバイスを使用している場合は、この名前を変更して、共有先のChromebookと共有元のChromebookを区別できるようにしておいた方がいいかもしれない。この画面では、自分のChromebookを表示させる相手も設定できる。「Change visibility」(公開設定を変更)をクリックし、表示されたウィンドウ(図B)で「Some contacts」(一部の連絡先)をクリックしてリストをスクロールし、自分のChromebookとファイルを共有できるようにする必要がある連絡先に対して、Nearby Shareを有効にする。この手順を必ず実行することを強くお薦めする。さもなければ、あなたがChromebookを開くと、誰でもファイルを共有できるようになってしまうからだ(セキュリティの問題が発生するおそれもある)。
図B
特定の連絡先に対してNearby Shareを有効にする。
「Save」(保存)をクリックすると、ファイルの共有を開始できる。
Chrome OSからAndroidにファイルを共有する
ChromebookでNearby Shareが有効になったので、次は、Chrome OSからAndroidにファイルを共有する方法を紹介する。Chromebookで「Files」(ファイル)アプリを開いた後、共有したいファイルが保存されているフォルダーに移動する。対象のファイルを2本指でタップし、表示されたメニュー(図C)から「Share」(共有)を選択する。
図C
「Files」(ファイル)アプリケーション内でChrome OSのファイルを共有する。
表示されたポップアップ(図D)で、Nearby Shareを選択する。
図D
Chrome OSで共有に使用するアプリを選択する「Files」(ファイル)アプリの画面。
ファイルを受信するデバイスが近くにあることを確認し、そのデバイスがリストに表示されたら(図E)、選択して「Next」(次へ)をクリックする。
図E
Chromebookから筆者の「Pixel 6 Pro」スマートフォンにファイルを共有する。
共有先のデバイスで、受信したファイル共有を受け入れるように求められる(図F)。ファイル共有を受け入れると、そのファイルはデバイスのローカルストレージに保存される。
図F
Android 12でファイル共有を受け入れる。
Chrome OSでNearby Shareを有効にして使用する方法の解説は、以上である。Googleのデバイス間でファイルを共有するコツをつかんだら、この機能がないときはどうしていたのだろうか、と不思議に思うはずだ。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。