Google I/O

グーグル、「AlloyDB for PostgreSQL」発表--PostgreSQL互換のフルマネージドDBサービス

Chris Preimesberger (ZDNET.com) 翻訳校正: 緒方亮 吉武稔夫 (ガリレオ)

2022-05-12 16:01

 Google Cloudは「Google I/O 2022」カンファレンスで、「AlloyDB for PostgreSQL」を発表した。PostgreSQLと互換性を持つフルマネージド型のデータベースサービスだ。多くのPostgreSQLユーザーになじみがありながら、まったく新しいものになっているだろう。企業はレガシーなデータベースシステムから解放され、アプリケーションをモダナイズするための新しい選択肢を必要としているとGoogleは述べている。

 Gartnerは、2022年までに全データベースの75%がクラウドプラットフォームに導入あるいは移行されると予想している。AlloyDBは、急拡大するEコマース分野とソーシャルネットワーク分野が生み出す大量のデータや、今後到来するWeb3環境を想定した、デジタルであふれる新しいアプリケーションやデータの負荷の多くに対応することが期待されている。

 Google Cloudのデータベースエンジニアリング担当バイスプレジデントAndi Gutmans氏は、米ZDNetの取材で、特に重要なAlloyDBの差別化要因として、スピードと予想しやすい価格を挙げた。

 「オープンソースのPostgreSQLの最大100倍のスピードで分析クエリーを実行できる」とGutmans氏は言う。「トランザクション処理では、われわれのベンチマークによると、オープンソースのPostgresの最大約4倍、Amazonの同等サービス(「Aurora」)の約2倍速い」(Gutmans氏)

 Gutmans氏はさらに、「われわれは、まずはトランザクション処理のパフォーマンス、それから分析(への拡張)と、両方で最高になるよう、しっかり取り組むことに大きな重点を置いた」と述べ、「つまり、リアルタイムの不正検知、リアルタイムのレコメンデーション、リアルタイムのインベントリー管理を実施したい顧客は、その多くを実際に運用ストアで直接実行できる」と語った。

 価格に関して、Microsoft Azure、Amazon Web Services(AWS)、Dell、Oracleをはじめとする多くのクラウドプロバイダーは、データのエグレス、コンピューティング、IOPSなどのさまざまなサービスで料金を課している。

 Googleはリスクを取って、価格モデルをシンプルにしようと判断したとGutmans氏は言う。AlloyDBは高額な独自ライセンスが不要で、不透明なI/O課金がないと説明されている。

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