ソフトバンクら、PayPayドームをメタバース化--ボールの軌跡を仮想空間に再現

大場みのり (編集部)

2022-05-26 07:00

 ソフトバンクと福岡ソフトバンクホークスは5月25日、福岡PayPayドーム(PayPayドーム)のメタバース化で協業したと発表した。両社は5月27日から、ユーザーがバーチャル空間に再現されたPayPayドームに来場できるサービス「バーチャルPayPayドーム」と、実際のPayPayドームへの来場者に向けて拡張現実(AR)を活用した体験ができるサービスを提供する。これらの取り組みは、ソフトバンクのコンテンツサービス「5G LAB」の一環として実施される。

 バーチャルPayPayドームにおいてユーザーは、3Dオブジェクトで再現されたPayPayドームにスマートフォンなどからアクセスし、ドームの内外を3Dアバターで散策できる(図1)。現実空間では一般の来場客は立ち入れない選手のロッカールームを訪れることも可能。そのほか、コロナ禍以前は定番の応援スタイルだった「ジェット風船を飛ばす」などのアクションをしたり、ユーザー同士がチャットでコミュニケーションを取ったりできる。

図1:バーチャル空間に再現されたPayPayドームの外観
図1:バーチャル空間に再現されたPayPayドームの外観

 試合中には、投球内容を解析してほぼリアルタイムにボールの軌跡をバーチャル空間に再現する「準リアルタイム投球体験」を用意している(図2)。今後も順次、再現する空間の拡張やアトラクションの追加を行い、将来的には現実空間で行われる福岡ソフトバンクホークスの試合をまるごとバーチャル空間で配信するとともに、コンサートなどのエンターテインメントコンテンツも同サービスで再現することを目指す。

図2:準リアルタイム投球のイメージ
図2:準リアルタイム投球のイメージ

 加えて、現実空間におけるメタバースの取り組みとして、PayPayドームへの来場者を対象に、VPS(画像から位置を測定するサービス)活用したAR演出を楽しめるイベントを開催する。実施期間は27~29日。

 ドーム外周デッキの7ゲート付近でスマートフォンをかざすと、ソフトバンクホークス公式VTuberの「鷹観音海(たかみね・うみ)」と「有鷹ひな(ありたか・ひな)」(以下、うみひな)がAR画面に登場する。彼女たちは来場者の様子を見ながら手を振るなどのリアクションをし、双方向のコミュニケーションが期待される。

 また、PayPayドームを巡る「PayPayドームツアー」の「練習見学コース」に参加する参加者向けには、練習中のグラウンドにスマートフォンをかざすと選手の成績が表示されたり、実際の投球に重ねると球速や軌道などの投球解析情報が現れたりする様子をARで見られる機能を提供する。

図3:鷹観音海(左)と有鷹ひな(右)© Fukuoka SoftBank HAWKS
図3:鷹観音海(左)と有鷹ひな(右)© Fukuoka SoftBank HAWKS

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. セキュリティ

    セキュリティ担当者に贈る、従業員のリテラシーが測れる「情報セキュリティ理解度チェックテスト」

  2. セキュリティ

    サイバー攻撃の“大規模感染”、調査でみえた2024年の脅威動向と課題解決策

  3. セキュリティ

    従業員のセキュリティ教育の成功に役立つ「従業員教育ToDoリスト」10ステップ

  4. セキュリティ

    IoTデバイスや重要インフラを標的としたサイバー攻撃が増加、2023年下半期グローバル脅威レポート

  5. セキュリティ

    急増する工場システムへのサイバー攻撃、現場の課題を解消し実効性あるOTセキュリティを実現するには

ZDNET Japan クイックポール

所属する組織のデータ活用状況はどの段階にありますか?

NEWSLETTERS

エンタープライズコンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]