鹿児島市の全小中学校が、凸版印刷のIT学習サービス「navima(ナビマ)」を採用し、6月から約4万9000人の児童生徒が利用している。凸版印刷が7月5日に発表した。
凸版印刷が2021年4月から提供するnavima は、子どもが「主役」の学びを可能にするデジタル教材プラットフォーム。小/中学校の算数/数学・国語(読解/漢字)・理科・社会・英語の5教科に対応しており、例えば算数・数学では子ども一人一人に適した問題を出す「アダプティブドリル」に加え、ドリルの解答中に視聴できる解説動画などの補助機能を拡充し、学習に苦手意識を持っている子どもをサポートする。
文部科学省は、全国の小中学校においてIT環境の整備や個別最適化された創造性を育む教育を実現する「GIGAスクール構想」を提唱しており、教育機関は早期に対応することが求められている。鹿児島市では、児童生徒一人一人に応じた学びの実現に加え、長期休業時や不登校の児童生徒の学びの保証や、教職員の業務負荷軽減や超過勤務時間の削減が課題となっていた。
navimaは、デジタルドリルのレコメンド機能などで学びを個別最適化し、児童生徒の知識・技能の効率的な習得・定着を支援する。学校の授業のほか、家庭学習での利用も想定してドリルを設計しており、多様な学びの場に対応する。教職員に対しても、自動採点や宿題配信のデジタル化により業務負荷を軽減したり、児童生徒の学習状況の可視化で一人一人の習熟度に合わせた指導を可能にしたりする。
凸版印刷は、既に鹿児島市で導入されている教育クラウドサービス「学習eポータル」にnavimaを連携させることで、ユーザー情報の管理や更新などの際に発生する負荷を抑えている。鹿児島市における同サービスのスムーズな導入に向け、凸版印刷は継続的にサポートを実施するとしている。