埼玉県久喜市教育委員会は、「データを活用した教育DX」の実証実験にクラウド型データ活用プラットフォーム「Domo」を活用している。ドーモが発表した。
実証実験では、埼玉県久喜市の鷲宮中学校と砂原小学校の教職員および児童生徒、総勢839人が5月から参加している。
その第一段階として、一人一台支給されている端末を通じ、児童生徒は「心身の健康状態」や「授業の感想」を入力し、さらに教職員も「出退勤の時刻」や「心身の健康状態」を入力している。
これらのデータをDomoの「管理職ダッシュボード」で一元管理することで、学校管理職は教職員の心身の健康状態と授業運営の状況を把握し、必要な支援を素早く提供できるようにした。教職員は児童生徒の心身の健康状態や授業の理解度をリアルタイムに把握し、支援の必要な児童生徒へ個別に手を差し伸べられるようになったという。
久喜市の実証実験で使われているDomoのダッシュボードのイメージ
Domoは、ローコード開発データアプリケーションプラットフォームを提供する。これにより特別な知識がなくても全ての人々がデータアプリケーションを作成でき、データに基づいてアクションを起こし、ビジネス成果を上げられるという。
また完全統合型プラットフォームであるため、データ活用に必要な全ての機能を一貫して提供でき、数カ月以上かかっていた重要なビジネスプロセスを数日で最適化する。
実証実験を通して、久喜市はこれまで把握できなかった小さなサインを見逃さず、いち早く教育現場を支援できるようになったとしている。具体的には、一日3回配信されるレポートで教職員の心身の健康状態を確認できるため、学校管理職はモチベーションが大きく低下した教職員に素早く気付き、個別面談やメンタルヘルスケアなどの迅速な支援が可能になったという。