ほかのいくつかのソリューションと比較すると、「Docker」はよりユーザーフレンドリーで、多くのGUIアプリケーションを提供する(したがって、常にコマンドラインから作業する必要はない)。さらに、「Linux」と「macOS」「Windows」でサポートされている。
筆者は、このツールを使用して何百ものアプリケーションとサービスを展開し、日々のワークフローにおける非常に貴重な要素だと感じるようになった。多くの場合、Dockerを通して、コンテナー化されたアプリケーションを展開する方が、同じアプリ/サービスを手動で展開するよりもはるかに速く、信頼性も高い。
DockerをLinuxにインストールするには
本記事では、DockerをLinuxにインストールする手順を解説する。「Ubuntu Server 22.04」を使って説明を進めるので、この手順はあらゆる「Ubuntu」(または「Debian」)ベースのディストリビューションで実行できるはずだ。「Red Hat Enterprise Linux」(RHEL)ベースのディストリビューション(「Rocky Linux」「AlmaLinux」「CentOS Stream」「Fedora Linux」など)では、デフォルトのコンテナーランタイムが「Podman」に変更されたため、Dockerのインストールは非常に難しいだけでなく、メリットよりデメリットの方が大きい。
したがって、RHELベースのディストリビューションを愛用している人は、そのままPodmanを使い続けてほしい。ただし、Ubuntuベースのディストリビューションを使っている人は、Dockerを利用できるだけでなく、非常に簡単にインストールすることも可能だ。それを証明するために、ここでは、Ubuntu Server 22.04を使って説明を進める。この手順を実行するのに必要なのは、Ubuntuベースのディストリビューションとsudo権限を持つユーザーだけだ。
それでは、具体的な手順の説明に移ろう。
DockerをUbuntuにインストールする
1. 必要なリポジトリーを追加する
最初に、Ubuntuインスタンスにログインして、必要なリポジトリーを追加する(標準リポジトリーにあるDockerのバージョンは、ここで使用する最新のコミュニティーエディションではないため)。ログインしたら、以下のコマンドを実行して、公式のDocker GPGキーを追加する。
次に、以下のコマンドで公式のDockerリポジトリーを追加する。
2. 必要な依存関係をインストールする
次に、以下のコマンドを実行して、必要な依存関係をインストールする。
sudo apt-get install apt-transport-https ca-certificates curl gnupg lsb-release -y
3. Dockerをインストールする
最後に、aptを更新して、以下のコマンドでDockerをインストールする。
sudo apt-get update sudo apt-get install docker-ce docker-ce-cli containerd.io -y
4. ユーザーをDockerグループに追加する
Dockerをsudoで呼び出さなくても使用できるようにするため(この方法だと、セキュリティの問題が発生する可能性がある)、以下のコマンドを実行して、ユーザーをdockerグループに追加する必要がある。
sudo usermod -aG docker $USER
ログアウトしてから再度ログインして、変更を反映させる。
これで、DockerをUbuntuマシンで使用する準備が整った。
インストールしたDockerをテストする
Dockerをインストールしたら、以下のコマンドを実行して、インストールを検証することができる。
docker version
出力には、以下のような情報が表示されるはずだ。
Server: Docker Engine - Community Engine: Version: 20.10.14
以下のコマンドでhello-worldのイメージを取得して、ユーザーがDockerコマンドを実行できることを確認しよう。
docker pull hello-world
イメージを無事に取得できた場合は、Dockerが正常にインストールされており、すぐに使用を開始できる。次回は、Dockerで最初のコンテナーを展開する方法について解説する。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。