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リモートワーク時代の「プレゼンティズム」が無意味な仕事を生む - (page 2)

Owen Hughes (ZDNet.com) 翻訳校正: 石橋啓一郎

2022-08-04 06:30

 また調査では、レポートの著者らが「非同期特権」と名付けた不平等が存在することが明らかになった。これは、上級幹部は役職が低い従業員よりも柔軟な働き方の恩恵をはるかに受けやすいことを意味している。

 常時または頻繁に非同期で仕事している(同じチームの複数の人が、他者から即時の回答を求められることなく、別の時間帯に作業を完了できること)と答えた人の割合は、最高幹部レベルでは74%、バイスプレジデントやディレクターでは48%、マネージャーやコンサルタントでは32%、アナリストや庶務、アシスタントでは24%だった。

 Qatalogの創業者で最高経営責任者(CEO)を務めるTariq Rauf氏は、米ZDNetの取材に対して、「多くのリーダーやマネージャーは、プレゼンティズムの圧力を感じているにもかかわらず非同期で働くことができている。これは、何をしていたのかを部下から尋ねられることはないと分かっているからだ」と語った。

 「役職が低いチームメンバーは、自分たちは依頼や作業に直ちに対応する必要があると考えていたり、ギリギリになってから指示が与えられても仕方がないと考えている場合が多く、常に対応できるようにしておく必要があると感じているのかもしれない。リーダーはもっと思慮深い態度で臨み、一日中チームの待機させておくのではなく、前もって仕事の優先順位について知らせるべきだ」

 一方、従業員は、上司は部下に古い働き方を続けさせたがっていると感じている。回答者の63%は、経営陣や上級管理職は「従業員がオフィスで働く従来の文化を好んでいる」と答えていた。もっとも、回答者の半数以上(54%)は、同僚が古い習慣から抜け出せず、変化の妨げになっているとも述べている。

 QatalogとGitLabは、テクノロジーによってリモートで働ける従業員は増えており、大きなメリットが得られた一方で、テクノロジーはデジタルプレゼンティズムを促進する役割も果たしたと結論づけている。

 1つの解決策は、テクノロジーで新しい環境でも古い習慣を支えるのではなく、新しい働き方に合わせて完全に再設計することで、テクノロジーの過干渉を抑制し、ユーザーに配慮したものにすることだ。しかし、それはそう簡単なことではないかもしれない。Rauf氏は、現在のソリューションには、「単に私たちの注意を引こうとするだけでなく、ユーザーに配慮し、ユーザーの目的を優先した、抜本的な再設計」が必要だと述べている。

 また同氏は、非同期な働き方を当たり前のことにするためには、文化も変える必要があると主張している。

 この変化はトップダウンで進めなくてはならず、最初は部下を信頼することから始める必要がある。「リーダーがチームにメッセージを送るときには、直ちに返事が必要かどうかを明確にすべきであり、さらに望ましいのは、オンラインになっている人が多い時間帯にスケジュールの最新情報を送ることだ。仮にチームのメンバーにおかしな時間にメッセージを送ったとしても、『明日のうちに』『急ぐ必要はない』などと最初に書いておけば、緊急の問題ではないと分かるだろう」

この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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