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「ひとり情シス」の本当のところ

第40回:「ひとり情シス列伝」に寄せられた感想

清水博 (ひとり情シス協会)

2022-08-18 07:00

ひとり情シスの声

 ひとり情シス協会が発表した「ひとり情シス実態調査」「中堅中小企業IT投資動向調査」によると、従業員数500人以下の企業(20人以下の小規模事業者を除く)では、ひとり情シスが3万9500人、兼任の情シスが18万2500人いると推定されています。

 10人のひとり情シスの経験談をまとめた「ひとり情シス列伝」を頒布してから、多くの情シスの方々から感想をいただきました。ひとり情シスの実際に置かれた環境を知ることで、多くの方々が奮闘しているのだと、改めて実感しています。

読者の声その1:「他のひとり情シスを知ることができた」

 本書の目的の一つは、さまざまな境遇にあるひとり情シスの状況を広く知らしめることです。参考になる部分があれば自社でも取り組んでもらうなど、ひとり情シスの業務実態をリアルに描くことで、現状の改善につながるように目指しました。この点については、多くの好意的な意見をいただきました。

  • 情シスは会社ごとに業務が違い、自社以外がどのようにやっているのかなかなか聞く機会がなかったので、他社の活動を知ることができた
  • 最初は書籍の厚さに戸惑いましたが、とても読みやすくまとめられていました。各人の経歴はもちろん、仕事に取り組む姿勢にも違いが感じられました。(中略)また、ひとり情シスという仕事に対する価値観を垣間見ることができました。セキュリティ強化やクラウド対応など、それぞれの置かれた状況とそれに対する答えの出し方など、似たような状況に置かれた際には参考にしたいと思います
  • 皆さんとても苦労されており、大変なのは自分だけではないということが分かりました。もっと多くの方の経験談や苦労話を知りたいです
  • 今まさにひとり情シス状態で働いています。本書にあることを実際に経験する中で、参考になる部分や共感する部分も多く、楽しく読んでいます。こんなキャリアの方向性もあるんだなと、将来を想像しやすくなりました
  • 企業ITを取り巻く状況はとても参考になりました。各人のストーリーと体験談、アドバイスが章立てで構成されているため、興味がある/参考になりそうな箇所から読み進められ、短時間で読破できました
  • 世の中のひとり情シスのために発信を続けていってほしいです

読者の声その2:「モチベーションが高まった」

 ひとり情シスの仕事は、いろいろなことが重なって身体的・精神的な負荷が高い時があります。経営層がIT担当者に対する認識を高め、心理的安全性の確保に努めてほしいのが前提です。しかし、それが十分でない場合でも、ひとり情シスたちのストーリーに励まされることもあります。行動心理学では、モチベーションを刺激する方法を幾つか持っておくことが重要だと言われていますが、本書はその一つになったという声がありました。

  • 仕事の内容がなかなか職場で理解されにくいので、共感できる内容が書かれているだけでモチベーションを維持できそうです
  • 日々感じているやりがいの部分が可視化されており、前向きな気持ちになりました
  • 「情シスとしてどういう考えで仕事に向き合えばいいのか」という点に関してすごく参考になりました。何もわからないところから手探りで進めていくのはやりがいがある反面、「これで大丈夫なのか?」という漠然とした不安もあります。そんな中、会社のデスクに本書が置いてあるだけでも「頑張るぞ!」という気持ちにさせてくれそうです

読者の声その3:「自信喪失になった」

 一方、本書を読んで困惑している方もいらっしゃいました。ひとり情シスの仕事は会社によって異なり、ITの活用度も千差万別です。決して正解があるものではないのですが、他のひとり情シスと比較する機会になったようです。一人で全部やることが美徳ではありませんので、会社や状況によっては複数人体制にしたり、パートナー企業への依存度を高めたりするなどのシミュレーションのきっかけになればと考えています。

  • 情シスとして自分なりに頑張ってきたが、大したことはできていないと分かり、自信喪失気味です
  • このような形で似たような境遇の人たちを知り、自分一人ではないんだと分かって心強くなりました。一方、すごく活躍されている人を知ることで自分が何者でもないと悟り、少し落ち込んでいます
  • 今のままではいけないという意味で啓発されたが、同時に自分と差がありすぎてこのレベルに間違いなく到達できないという点で、この先が不安に思えた
  • ひとり情シスはここまでやらねばならないのだと分かりました。自分がこのレベルになれるかは不安を感じました
  • 自分が一番苦手としている業務の実績アピールや、予算獲得のために社内政治のようなことをしていかなければならないと分かりました
  • 現在の環境だと外注に投げている部分の知識がかなり薄いなと実感しました。最低限の知識は身につけたいと思います
清水博
清水博(しみず・ひろし)
一般社団法人 ひとり情シス協会
早稲田大学、オクラホマ市大学でMBA(経営学修士)修了。横河ヒューレット・パッカード入社後、日本ヒューレット・パッカードに約20年間在籍し、国内と海外(シンガポール、タイ、フランス)におけるセールス&マーケティング業務に携わり、米ヒューレット・パッカード・アジア太平洋本部のディレクターを歴任、ビジネスPC事業本部長。2015年にデルに入社。上席執行役員。パートナーの立ち上げに関わるマーケティングを手掛けた後、日本法人として全社のマーケティングを統括。中堅企業をターゲットにしたビジネスを倍増させ世界トップの部門となる。アジア太平洋地区管理職でトップ1%のエクセレンスリーダーに選出される。2020年定年退職後、会社代表、社団法人代表理事、企業顧問、大学・ビジネススクールでの講師などに従事。「ひとり情シス」(東洋経済新報社)、「ひとり情シス列伝」(ひとり情シス協会出版)の著書のほか、ひとり情シス、デジタルトランスフォーメーション関連記事の連載多数。産学連携として、近畿大学CIO養成講座、関西学院大学ミニMBAコース、大阪府工業協会ひとり情シス大学1日コースを主宰。

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