北海道ジェイ・アール・システム開発は、現場開発による業務のデジタル化・効率化を目的に、業務デジタル化クラウド「SmartDB」を導入した。ドリーム・アーツが発表した。
SmartDBによる稟議(りんぎ)書のデジタル化
SmartDBについて同社は、紙やハンコを置き換えるだけの電子化ではなく、文書管理を含めた社内業務全般と、そのプロセス全体をカバーしたデジタル化が可能なことを評価している。また、他社のシステムに比べて、改善すべき社内業務のカバー範囲が広く、ワークフローと文書管理の両方をノーコード/ローコード開発できることも評価として挙げた。
従来、同社では、総務人事関連から開発現場まで、あらゆる業務を紙や「Excel」を使って運用していた。そのため、申請・承認業務による作成・確認工数の増大だけでなく、紙を使うことにより働き方の制限が発生するなどの課題を抱えていた。
例えば、稟議(りんぎ)書は業務ごとに32種類が存在し、あるひとつの業務では年間300〜500件の稟議が必要だった。特に四半期末は申請が集中するため、決裁者は確認作業に多くの時間を費やされ、本来業務の時間を圧迫していたという。また、社内で利用するシステムやデータが個々に分断されており、情報の管理や活用、分析ができていない課題もあった。
そこで同社は8月よりSmartDBの利用を開始。業務支援グループ企画ユニット部門が中心となり、まずは稟議書のデジタル化を進めている。32種類のうちSmartDBに移行する稟議書は、業務プロセスを整流化するため1つの稟議アプリに統合。対象業務によって必要項目やアクセス権限が異なる点もSmartDBの機能を活用し、ノーコードで開発できるという。また週1回の社内勉強会を開催し、IT部門でないメンバーがSmartDB開発者になれるよう、教育を進めている。
これらの取り組みにより、業務のデジタル化や業務改善がさらに加速し、各部門の残業時間の削減にもつながると期待を寄せている。今後は、各社取引先との課題管理での活用や、社内業務システムとの連携など、さまざまな業務デジタル化にSmartDBを活用していく予定だ。