東芝デジタルソリューションズ(東芝DS)は8月19日、ビッグデータ・IoT向けデータベース製品「GridDB 5.1 Enterprise Edition」(GridDB 5.1 EE)をリリースした。万一データセンターで障害などが発生してもデータベースを継続使用できるよう可用性を向上させる。
GridDBは、ビッグデータとIoTに特化して開発されたNoSQL型のデータベース管理システム製品。GridDB 5.1 EEは、近年増加するオンプレミス環境からパブリッククラウド環境へのシステム移行を踏まえて、万一パブリッククラウドサービスのデータセンターに障害や災害が発生しても同製品の使用を継続できるようにしたという。
特徴の1つは、GridDBがサーバーの障害に備えて複数のサーバーにデータのコピーを持つ機能の強化になる。従来は、同一データセンター内のサーバーにデータをコピーするため、データセンターに問題が起きるとデータを継続使用できなかった。GridDB 5.1 EEでは、パブリッククラウドサービスの「アベイラビリティゾーン」(クラウドサービス事業者がサービス提供能力を維持するため、1つの地域内に複数のデータセンターを構成していること)にある別のデータセンターのサーバーにデータをコピーでき、データ処理を継続できるようにした。
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また、パブリッククラウドサービスの「リージョン」(複数のアベイラビリティゾーンで構成される「サービス提供元地域」)のデータセンター全体で災害や障害が発生した場合に対応する「GridDBデータコピー機能」も備える。この機能は、データベースの変更履歴の情報をGridDBが稼働している地域とは異なる地域(例えば東京リージョンから大阪リージョン)へ定期的に送付し、万一「リージョン」がダウンしても、異なるリージョンでデータベースを復旧できるようにしている。