デジタル変革の核心は、変化をもたらすということに尽きる。では、昔から大規模なインフラと、固定化された運用形態を有している業界においては、どのようにデジタル変革を進めていけばよいのだろうか?
提供:LNER
ロンドン・ノース・イースタン・レールウェイ(LNER)の最高デジタルおよびイノベーション責任者(CDIO)Danny Gonzalez氏によると、その答えはテクノロジーをあらゆる自社業務の中核に据えることだという。
同氏は「われわれは、デジタル化が間違いなく必要不可欠なものだと強く確信している」と述べ、「われわれは、利用客の期待に応える、あるいはそれを上回るエクスペリエンスを提供しなければならない」と続けた。
こうした期待を満足させるのは決してたやすい話ではない。Gonzalez氏は鉄路での旅について、利用客にとって切符の購入から駅への移動、乗車中の遅延、目的駅に到着した後の移動に至るまで、想定通りにいかない要素が「山ほどある」と述べた。
LNERは、利用客の旅のあらゆる行程での急所を押さえ、対処することを目指している。しかもこういった変革を、レガシーなシステムやプロセスが依然として多くを占めている業界で成し遂げる必要がある。Gonzalez氏によると、使用されているテクノロジーの中には、30年以上の歴史を持つものも多いという。
Gonzalez氏は「鉄道業界ではいまだに、信じがたいほどの量の紙の書類やスプレッドシートが使われている」と述べた。
「われわれの仕事は、機械学習(ML)やオートメーション、統合システムといったものが、われわれの業務や利用客のエクスペリエンスをいかに根本から変革できるかに目を向けることだ」(Gonzalez氏)
同氏は、これには業務の遂行方法や、利用客へのサービス提供方法の改善に向けたテクノロジーの活用方法に焦点を当てることも含まれていると述べた。