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トーバルズ氏、Rust導入やM2搭載「MacBook Air」について語る - (page 2)

Steven J. Vaughan-Nichols (Special to ZDNet.com) 翻訳校正: 石橋啓一郎

2022-09-22 06:30

 しかしその間、それ以外に変化がなかったということではない。Torvalds氏は、その日の早い時間帯に近くで開催されていた「Open Source Summit Europe」で、Linuxカーネル開発者のJonathan Corbitt氏が述べた、「Linuxのサブシステムのメンテナーは、1人ではなくチームでサブシステムを管理するようになっており、それがうまくいっている」という発言に同意した。さらに同氏は、「一部のサブシステムはまだ1人で運営されているが、それは珍しい例になってきている。チームは委員会的に運営されているというよりは、交互に仕事をする3人程度のグループである場合が多い」とも語った。これによって、メンテナーの負荷が軽くなり、Corbitt氏が言うように、コードのメンテナーが「全般的にずっと幸せになっており、不機嫌になることが少なくなっている」という。コードのパッチを採用してもらおうとするときに、不機嫌なメンテナーとやりとりしたい者などいないことを考えれば、これは良いことだと言えるだろう。

 不機嫌と言えば、Torvalds氏は、自分自身はRustが特に好きというわけではないものの、RustをLinuxカーネルに導入する準備は整ったと語った。

 私は、今回のバージョン(Linuxカーネル6.0)でRustが導入されると思っていたが、そうはならなかった。6.1(10月にリリース予定)に入ってくるかどうかは分からない。しかし、もうかなりの時間をかけており、あとはマージするだけだという段階になっている。マージせずにいても、誰のためになるわけでもない。だから、マージされることになるだろう。それでトラブルが起きるかもしれないと思っている人がいるのも確かだが、例えば2年後に問題が起きたら、その時に修正すればいい。

 (編集部注:後日、Torvalds氏は原文の著者に対し、「何かおかしなことが発生しない限り、それ(Rust)は6.1で導入される」と明言した

 Rustがまだカーネルに導入されていない理由の1つは、一部の開発者が、Linuxで動かすには非標準のRustの拡張がたくさん必要になることを懸念していることだ。例えば、Rustで書かれたLinuxの新しいNVMeドライバーを動かすには、70以上の拡張が必要になる。

 しかしTorvalds氏は、自分たちはすでに何十年も、標準のC言語にはないものを使い続けてきたと指摘した。「私は以前から、この分野の標準はゴミだと大声で主張してきた。標準が間違っているので、私たちは標準を無視している。Rustについても同じことが言えるだろう」と同氏は言う。

 少なくともTorvalds氏は、重要なのはむしろRustのコンパイラーの信頼性と安全性だと考えている。今ある問題の1つは、「GCC Rust」の信頼性と安定性が低いことだ。このため現実的には、今のところ、LinuxでRustを使用するには「Clang」を使うしかない。しかしTorvalds氏は、「Clangは十分使える。Rustをマージすればおそらく有益だろうし、カーネルに害を与えることもないだろう」と語った。

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