カルビーはサブシステムの内製開発を支援するツールとして、ノーコードウェブアプリ開発プラットフォーム「Forguncy」を採用した。グレープシティが発表した。
カルビーは今回の導入により、社内の非効率な業務の全体最適化を実現させ、現場の業務負担を軽減させるとともに部門をまたいだデータ活用が可能な環境の構築を目指すという。
Forguncyはグレープシティが提供する、ノーコードで本格的なサブシステムを開発・運用できるプラットフォーム。IT部門だけでなく業務部門と協業したシステム開発ができるよう、画面開発は「Excel」の操作性を提供し、入力画面やデータ一覧表、ダッシュボードなどを柔軟に作成できる。
また、リレーショナルデータベースを内蔵し、外部連携やワークフロー、業務ロジックなどもノーコードで設定できる。さらに運用・保守に必要な権限設定やセキュリティも管理できるため、部門間にまたがるデータの管理やExcel業務のシステム化を素早く、ワンストップで開発できる。
Forguncyの活用領域
カルビーは、Forguncyの採用理由として、Excelに似た開発環境でシステム開発ができるため、Excelのユーザーインターフェース(UI)や操作性を再現しやすいこと、またリレーショナルデータベースを内蔵しているためデータ共有の器として使えることなどを挙げている、
ほかにも既存のExcelファイルを利用して画面やテーブル設計ができるため、載せ替えがしやすいことも評価している。関数付きExcelファイルのインポート・エクスポートなどの機能が部品として備わっており、Excelと組み合わせたシステム運用が行えることも採用ポイントになった。
Forguncyの運用イメージ
これまで同社では、基幹業務システムは安定稼働している一方、周辺業務のシステム化が進んでおらず、特に紙やExcelで管理する非効率な業務が数多く点在していた。これらのシステムは1つ1つの規模が小さく業務要件も複雑で柔軟に改修が行えないため、システム開発を外部委託するのも困難だったという。
Forguncy導入後、同社では、部門内でうまく効率化されている業務をシステム化し、全国の他部署へ横展開して業務の全体最適化を図っている。すでに営業部門での横展開は実施済みで、今後はマーケティング部門や工場部門など同社の幅広い業務に活用していく予定だ。