ゼットスケーラーとSB C&Sは11月1日、記者会見を開いて、販売代理店契約を締結したことを発表した。SB C&Sは同日からゼットスケーラーのセキュリティ商品を国内販売店に提供。「ゼロトラストセキュリティ」の販売を促進させると表明した。
会見でSB C&S ICT事業本部 ネットワーク&セキュリティ推進統括部長の本美洋平氏は、同社がソフトバンクの祖業である孫正義氏(ソフトバンクグループ 代表取締役 会長兼社長執行役員)の立ち上げたコンピューターソフトウェア販売事業を受け継いでいる会社として、約40年の歴史を有すると自己紹介。現在は約4000社のメーカーの約4万点の商材を取り扱う国内有数規模の付加価値提供型販売代理店であり、国内有数の公認およびベンダー認定資格保有者が在籍し、充実した保守・サポート力が強みだと説明した。
同社は、中期事業計画でゼロトラストセキュリティ商品の販売を中核ビジネスに位置付け、2023年度に2020年度比で事業規模を6倍に拡大させる予定だという。だが販売促進に乗り出したところ、商品ありきの販売手法では顧客に売れず、販売店支援の内容が不十分で、国内市場の需要喚起もできていなかったと明かした。
SB C&Sの販売店施策
そこで、新たに「ソリューションSE」を用意し、顧客から要件や課題をヒアリングして商品を提案するソリューション型の訴求を行い、販売店支援もデジタルマーケティングを生かした販売促進策の展開し、販売店が顧客に商品を納入しやすい体制を整備。ゼロトラストセキュリティプロジェクト案件の売り上げは前年比219%になり、案件支援数は529件に上るまでになったとアピールした。
同社は現在までにゼロトラストセキュリティ商品のラインアップを増やしており、今回の契約で同社が取り扱うゼットスケーラーの商品は、セキュリティサービスエッジ(SSE)とクラウドネイティブアプリケーション保護(CNAAP)の部分の「Zscaler Internet Access」「Zscaler Private Access」「Zscaler Digital Experience」になるという。本美氏は、ゼットスケーラーの商品をラインアップに加えた効果は大きいと期待感を示した。
一方、ゼットスケーラー グローバルアライアンス&チャネル 日本・アジア地域ディレクターのカマル・エルカイリ氏は、SB C&Sの全国販売店網を通じた販売拡大を期待するとし、「SB C&Sがわれわれと他社のサービスを組み合わせ、独自ソリューションとして提供される」と説明した。
販売協業の概要