NTTデータ関西、AIを活用した農産物の販売需要予測サービスを提供

寺島菜央 (編集部)

2022-11-08 14:40

 NTTデータ関西は11月8日、農産物直売所に特化した需要予測サービス「アグリアスエ」を2023年4月から提供することを発表した。

 同システムは、独自の人工知能(AI)エンジンにより農産物直売所の客数を予測し、最適な販売価格・数量の決定を支援する業務特化型サービス。農産物直売所はアグリアスエの利用申し込みを行い、提携する生産者の両者で利用できる。

農産物直売所と提携生産者(農家)のアグリアスエ利用イメージ
農産物直売所と提携生産者(農家)のアグリアスエ利用イメージ

 同システムを導入することで、直売所スタッフの手間をかけずに生産者に販売見込み数量を伝達し、生産者は売り切れによる機会損失や売れ残りによる廃棄リスクの極小化を考慮した販売数量を出荷できる。また、農産物直売所が複数店舗経営の場合は、集荷場や中心拠点となる店舗から各店舗に出荷物の振り分けができ、農産物直売所と提携生産者の安定化に寄与するという。

 NTTデータ関西によると、アグリアスエが提供するAI予測エンジンの概念実証(PoC)を一定期間行ったところ、前後10%以内の予測精度が確認できたという。提携生産者は、AIを用いた客数予測や気象データ、過去の販売実績データを通して、適切な販売数量と販売価格の意思決定ができる。これにより、需要を大きく上回る出荷の抑制や廃棄コストを極小化し、所得の向上につなげられるとしている。

農産物直売所と提携生産者(農家)のアグリアスエ利用イメージ
農産物直売所と提携生産者(農家)のアグリアスエ利用イメージ

 同社は今後、全国の農産物直売所と道の駅に同システムの導入を目指す。また、提携生産者を含め、顧客ロイヤルティーの向上を支援するサービスも予定しているという。

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. セキュリティ

    Pマーク改訂で何が変わり、何をすればいいのか?まずは改訂の概要と企業に求められる対応を理解しよう

  2. 運用管理

    メールアラートは廃止すべき時が来た! IT運用担当者がゆとりを取り戻す5つの方法

  3. セキュリティ

    従来型のセキュリティでは太刀打ちできない「生成AIによるサイバー攻撃」撃退法のススメ

  4. セキュリティ

    AIサイバー攻撃の増加でフォーティネットが提言、高いセキュリティ意識を実現するトレーニングの重要性

  5. セキュリティ

    クラウド資産を守るための最新の施策、クラウドストライクが提示するチェックリスト

ZDNET Japan クイックポール

所属する組織のデータ活用状況はどの段階にありますか?

NEWSLETTERS

エンタープライズコンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]