日本オラクルは、業務サービスプロバイダーのSkyが、大規模ユーザー向け仮想デスクトップサービス「SKYDIV Desktop Client」の新しい提供基盤として「Oracle Cloud Infrastructure」(OCI)を採用したと発表した。
OCIの利用で毎月10TBまでデータ転送料が無料となるため、Skyは、ネットワークコストを低減でき、サービス価格も安価に設定できるようになったという。OCIでは、厳しいセキュリティ要件を満たしながらネットワークのみならず仮想マシン、データベース、ストレージなどサービス基盤を構成するリソースでも低価格に利用でき、従来に比べて全体で約62%のコスト削減を見込んでいる。
OCIは、SKYDIV Desktop Clientの新サービス「SKYDIV Desktop Client Remote Access Services」のクラウド版サービスの基盤にも活用されるという。
SKYDIV Desktop Clientは、ハイブリッドワークの急速な普及に伴う、顧客企業のIT資産の最適化ニーズに応えて開発されたといい、SKYDIV Desktop Client Remote Access Servicesは、SKYDIV Desktop Clientのオプションとして、リモートワーク時などに手元のPCからオフィス内のPCを安全かつ手軽に操作できるサービスとして、2022年6月から提供されている。
新サービス基盤には、ファイアウォール、ゲートウェイ、アカウント管理や証明書認証などのセキュリティの必須要件を満たしながら、リモートアクセスサービスで生じやすいmオフィス外からのデータダウンロードにかかるコストを抑えることが求められていた。
OCIは、デフォルトで暗号化され、コンパートメントによる階層型管理によるアクセス制御など「セキュリティ・バイ・デザイン」の環境を提供する。この環境は、ウェブアプリケーションのセキュリティ強化を行う「OCI Web Application Firewall」、暗号鍵や資格証明を厳格に保護する「OCI Vault」、リスクのある設定を自動検知する「OCI Cloud Guard」、ログ分析を自動化する「OCI Logging Analytics」などで構成されている。
また、在宅勤務時に利用者が社内PCへアクセスする際のセキュリティ上の懸念を解消すべく、データとリソースへの安全なアクセスに使用される暗号鍵や資格情報などを厳格に保護するために「OCI Vault」のHSM(ハードウェアセキュリティモジュール)機能の活用や、「OCI IAM Identity Domains」の多要素認証などによってセキュリティを強化できる。
Skyは、これまでSKYDIV Desktop Clientのクラウド版サービス基盤に、Oracleとは別のクラウドサービスを使っていたが、新サービス基盤に適したものを改めて比較検討した結果、OCIのセキュリティ機能とコスト性能を高く評価して採用したとのことだ。