マネーフォワードは12月21日、連結決算業務の効率化をクラウドで実現する連結会計システム「マネーフォワード クラウド連結会計」の提供を開始した。グループ各社のデータ収集やファイル管理を効率化し、経営状況をリアルタイムに可視化するという。
連結決算は、親会社だけでなく、国内外の子会社や関連会社を含むグループ全体を対象とした決算方法。連結決算を行う際には、グループ会社各社から財務データを収集し、連結決算処理を実施する必要がある。その際、各社が異なる会計システムを利用していたり、連結精算表の作成を表計算ソフトなどの手運用で管理していたりする場合、システムに合わせたデータの変換や転記の手間が発生するなどの課題がある。
こうした課題を解決するため、マネーフォワード クラウド連結会計は、「Excelファイルのインポートに対応」「グループ各社の勘定科目を連結科目に変換」「連結仕訳の種別ごとに管理可能」「連結精算表で連結科目別、単純合算、連結仕訳を一覧表示」といった特徴を備える。
Excelファイルのインポートに対応しているため、ユーザーが使っている会計システムを活用して貸借対照表や残高試算表といった個別財務諸表データを取り込むことが可能。インポートしたファイルの履歴は一覧表示でき、過去のファイルをダウンロードすることもできる。
グループ各社の勘定科目は、連結の統一科目に変換してインポートすることが可能。新規の勘定科目がハイライトされ、変換先の統一科目が推奨されるので、変換先の確認をするだけでデータの登録が可能になる。
連結仕訳の一覧は、資本連結、内部取引消去、未実現利益消去などの種別単位で表示でき、種別を追加することが可能。種別単位でExcelファイルをインポートできるので、それぞれ担当者を分けることもできる。
連結精算表で連結科目別、単純合算、連結仕訳を一覧表示できるため、「単純合算」からグループ各社の財務諸表を、「連結仕訳」から各種別の仕訳一覧をそれぞれ確認できる。連結精算表データは、CSV形式でダウンロードすることも可能。
「マネーフォワード クラウド会計Plus」などのバックオフィス向けSaaSとAPI連携し、データを自動収集する機能も2023年春に予定されている。