ジャルカード(JALカード)は、カード会員の情報を管理する基幹システムのIT基盤を刷新し、「IBM Cloud」のIaaS「IBM Power Systems Virtual Server」に移行した。日本IBMが12月27日に発表した。
IBM Power Systems Virtual Serverは、「IBM AIX」「IBM i」のワークロードを従量課金で利用するIBM CloudのIaaS。基幹システムやコンテナーアプリケーションの基盤に加え、災害対策や開発・検証環境としても活用されている。
クレジットカードをはじめとした決済サービスは、近年のキャッシュレス化の浸透によって国内外のFintech企業やスタートアップ企業との連携を通じた多様化が進んでいる。そうした背景からこれまで以上に柔軟かつ先進的なテクノロジーの活用が急務となっており、また季節やイベント、キャンペーンなどによりアクセスや応募が集中しても余裕を持った運用を可能にする拡張性の高いシステム基盤も必要となっている。
JALカードでは、こうした環境に対応していくため、これまで開発してきたアプリケーションやソフトウェアのポートフォリオを変更することなく、システムをクラウドに移行できるIBM Power Systems Virtual Serverの採用を決定した。
新しいIT基盤では、OSやミドルウェアも最新化し、周辺システムとの接続や従来の業務プロセスを変更することなく、アプリケーションの追加やストレージの拡張をより柔軟かつ迅速に対応できるようになったという。