パナソニック インフォメーションシステムズ(パナソニックIS)は1月16日、教育機関に適した仮想デスクトップ基盤(VDI)ソリューション「Accops HyLabs」の提供を開始した。2025年度末までに20校への導入を目標に掲げている。
同社によると、現在の教育現場ではPCを設置する従来の「PC教室」スタイルが見直され、「BYOD」(Bring Your Own Device:私物機器の利用)として、学生が自身のPCを用いて場所に縛られず学習するなど、PC教室とBYODの共存が主流だという。一方、BYODにおいてはPCのOSや機種などが統一されていない場合が多く、どのPCからでも同様の環境で学習でき、管理面・セキュリティ面でメリットの大きい「仮想デスクトップ」が注目を浴びている。
このような背景から、同社はAccops and Zevoke Technologies(京都市)が日本総販売代理店を務めるAccops HyLabsの提供を開始した。これにより、教育機関における実習環境の効率的な運用や、仮想デスクトップ環境の運用管理などのコスト削減を支援するという。
同製品では、授業科目の内容や評価基準などが記載されている「シラバス」と連携して、講義を履修している学生に仮想デスクトップ環境を適切に割り当てる。また、講義に使用されない仮想デスクトップ環境を自習用に割り当てられ、VDIのリソースを有効活用していけるという。
また、CAD(コンピューター支援設計)などライセンス管理が必要なソフトウェアを仮想デスクトップ上で稼働することでライセンスの稼働状況を把握し、購入ライセンス数以上の不正利用の防止や遊休ライセンスを可視化することができ、アプリケーションライセンスを適切に管理できるようになる。ほかにも、授業時間外は仮想マシンを自習用に解放することで、学生の個人端末から仮想マシンにアクセスし、BYODでもCADなどの高機能ソフトを活用できる。
Accops HyLabs導入前と導入後の違い
同製品の標準価格は、ユーザー300人、利用期間5年間の場合で2300万円から。システム構成により異なるとしている。