肝心なのは、「ドローンが今後ペンドルトンを変えることはないが、ペンドルトンが今後ドローンの入る余地をつくるということだ」とBeard氏は語る。
ラウンドアップアリーナは、ペンドルトンで長く続く旧西部文化の象徴となっている。このカラフルなスタジアムは、ロデオのプロ競技で使用される木製ゲートが自慢だとBeard氏は述べた。「少し重く、下に降ろすことは難しく、ゆっくりスイングする。シュートは木製、男は鋼でできているという精神性を表している」
ペンドルトンコンベンションセンターのマネージャー、Pat Beard氏。ペンドルトンラウンドアップアリーナ内に立つ。
提供:Stephanie Condon / ZDNET
これはロデオのプロ競技場では唯一の芝生のアリーナで、他のアリーナとは異なり、ゲート上の広告掲載は認められていない。このスタジアムの収容人数は2万1000人。シーズンチケットを所持する人の中には、1910年の創設時からラウンドアップに参加し続けている家系が含まれる。
「これを見れば、グラディエーターの戦場となったコロッセオや、リグレーフィールドを思い浮かぶ人もいるだろう」とBeard氏は語る。「このような場所は他にない。これはアメリカーナの根底にあるものだ。すばらしい」
ここで「アメリカーナの根底」が若い世代には魅力的ではないのでは、という誤解のないように付け加えておくと、スポーツとして発展中のチームローピングや、Professional Bull Riders団体により開催されるイベントは大きな盛り上がりを見せており、4億500万以上の家庭に対してテレビ放映もされている。
ラウンドアップアリーナは、ペンドルトンの長く続く旧西部文化の象徴となっている。
提供:Stephanie Condon / ZDNET
このようにカウボーイ文化は今もペンドルトンで生きているが、Rangeのチームはこのアリーナから若い世代に新たな扉を開いた。ロデオだけではなく、この町には留まるべき理由がもっとあることを示すためだ。
RangeのUASチーフエンジニアであるSteve Lawn氏は、高校生によるロボティクスチームの相談役であり、ロボティクスサマーキャンプを開催し、学生向けRangeツアーを主導している。また、Rangeでのインターンシッププログラムも監督しており、このプログラムは4年目に突入した。
一方、ペンドルトン市としても、Rangeに拠点を置くUASトレーニングプログラムであるVolatus Groupに対して資金を提供している。Volatus Groupは、ドローンのプロ認定を目指す人向けにトレーニングを行っている。認定を得ると、Walmartで購入したおもちゃのドローンから脱して、混雑した領空でドローンを飛ばすことができるようになる。
ペンドルトン市としても、Rangeに拠点を置くUASトレーニングプログラムであるVolatus Groupに対して資金を提供している。
提供:Stephanie Condon / ZDNET