塩野義製薬がワークスアプリケーションズのAI型チャットボット製品「HUEチャットボット」を導入、運用を開始した。ワークスアプリケーションズが発表した。塩野義製薬は、同社サイトにチャット同ボットを設置し、個人投資家などからの夜間や休日の問い合わせに対して迅速に回答できるようになった。
チャットポット利用窓口画面
HUEチャットボットは、自然言語処理技術を応用して日本語の揺らぎに対応するAI型チャットボット製品。まるで人と話しているような高精度の対話を実現し、利用状況や改善ポイントをダッシュボード上が可視化されるため、誰でも直感的な操作で運用できるという。
一般的なチャットボットの場合、搭載されている辞書の語彙(ごい)数に限度があり、業界用語や専門用語などの固有の言葉を認識することが難しいとされる。しかしHUEチャットボットは、管理画面からプログラミングの知識がない人でも固有の辞書を登録できるため、さまざまな業界や分野に対応できる。
2022年5月現在で国内最大規模という290万語の登録語彙がある自然言語処理辞書「SudachiDict」を備えており、利用者が大規模な辞書を登録する必要がなく、用意するFAQ数も少なくて済む。また、日本語特有の表記のゆれも正確に判断し、あいまいな問いにも対応する。
さらに社内規程や各種マニュアルなどのファイルをアップロードすると、AIがアップロードファイルを参照して回答できる。そのためFAQを用意する作業自体がなくなり、大幅な業務効率化が期待できるという。
塩野義製薬では、多くのステークホルダーから多数の問い合わせを受けていたが、社内はリモートワークを推奨しているため、回答までに時間がかかる場合もあった。そのためウェブサイトの問い合わせフォームの利用を推奨するなど、迅速な回答を心掛けていたが、夜間・休日を含めて迅速な回答を実現するためにもAI型チャットボットの活用を決定した。