背面のM.2スロットにNVMe SSDを取り付けることもできる。ここでは、Lexarの512GBの「NM620」NVMe SSDを装着している。このドライブは、50ドル以下のお手頃な価格で優れたパフォーマンスを提供するので、この種の用途に最適だ。
しかし、鋭い観察眼を持つ読者なら、もうお気づきかもしれないが、ある機能が省かれている。それは、今では、搭載されていて当然と考えられている機能だ。
もうお気づきになられただろうか。
そう、Wi-FiとBluetoothが標準でサポートされていないのだ。
それらの通信機能を使用したければ、Wi-Fi 6とBluetooth 5.2のサポートを追加するRadxaの「M.2 E Key」ワイヤレスモジュールが必要だ。このモジュールは約12ドルで購入可能で、M.2スロットの1つに装着することができる。これは非常に簡単だ。
RadxaのM.2 E Keyワイヤレスモジュール。
提供:Adrian Kingsley-Hughes/ZDNET
Rock 5 Model Bの横にあるのが、アンテナを備えたRadxaのM.2 E Keyワイヤレスモジュールだ。
提供:Adrian Kingsley-Hughes/ZDNET
アンテナ用の小さなコネクターを接続するのに苦労する人もいるかもしれない。
RadxaのM.2 E KeyワイヤレスモジュールをRock 5 Model Bに取り付ける。
提供:Adrian Kingsley-Hughes/ZDNET
筆者はこのボードでいくつかの簡単なパフォーマンステストを実行した。それらのテストの結果は、Rock 5 Model Bが「Raspberry Pi 4 Model B」よりもはるかに強力であることを示しているが、そのことが日常的な使用においてどの程度の違いを生むのかは、まだ確認できていない。
このボードは、より重くてプロセッサーにより高い負荷をかけるワークロードに適しており、低負荷のワークロードに使用する場合は、8コアプロセッサーと8GBのRAMが無駄になってしまうのではないか、というのが現時点での筆者の見立てだ。
Rock 5 Model Bが素晴らしいボードであることは間違いないが、Raspberry Pi 4の代替品になれるかどうかは分からない。オクタコアプロセッサーや2.5ギガビットイーサネット、M.2スロットなど、一部の側面は、「Raspberry Pi 5」で採用されるべきものだと感じるが、Wi-FiとBluetoothがボードに搭載されていないのは理解に苦しむ。
それらの欠点を別にすれば、Rock 5 Model Bは多数のクールなハイエンド機能を200ドル以下で提供する堅実なボードだ。間違いなく注目に値する製品である。Raspberry Pi 4の代替品というよりも、今所有できるRaspberry Pi 5と考えてほしい。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。