SCSKは、住友商事グループ35社のネットワークアクセスを支える共用基盤として、A10ネットワークスの統合型ADC+ファイアウォール製品「A10 Thunder CFW」を採用した。A10ネットワークスが発表した。導入後は安定的に稼働しており、ライセンスコストの削減にも寄与しているという。
住友商事グループのシステムインテグレーター(SIer)であるSCSKは、金融をはじめとするあらゆる業種を対象に、コンサルティングやシステム開発など、ビジネスに求められるITサービスを提供している。
A10 Thunder CFWは、トラフィックやウェブアクセスの制御機能に加え、SSL復号による脅威を可視化するSSLインサイト機能、ファイアウォール機能など、プロキシとして必要な機能を1つのBOXに搭載したソリューション。
現在は、アクティブスタンバイ構成でSCSKが管理するデータセンターにA10 Thunder CFWが設置され、基盤を利用するグループの事業会社の通信を全てプロキシ経由で行う構成となっている。この構成では、約5000のIP数と最大6万セッションほどのトラフィックが処理できるよう設計されている。
SCSKは35の住友グループ各社が利用する共通ネットワーク基盤「スカイネット」を2000年前後に整備し、継続的に刷新してきた。その中で今回、クラウドを中心としたSecure Access Service Edge(SASE)基盤への移行を進めることになり、導入に至った。
SCSKはA10 Thunder CFWを採用したポイントについて、従来運用してきたウェブフィルタリングの機能が利用できることや、将来的なSSL処理の増加に備えてSSLの暗号・復号処理が可能であることを挙げる。
同社は、今後もSASEを含めたネットワークの全体設計を見直していく中で、SSL可視化機能によるセキュリティの強化など、A10 Thunder CFWの活用範囲の拡大を検討している。