大和自動車交通、日本交通、NECの3社は、タクシー乗務員の健康状態や日々の運転状況を可視化など運行管理の高度化に向けた実証を1月から4月にかけて行った。
今回の実証は、タクシー乗務員が身に着けたウェアラブルデバイスから心拍変動データなどを取得し、そこから個々人の感情や疲労・眠気を分析。これに、ドライブレコーダーの各種データを収集・分析する安全運転支援サービス「くるみえ」を組み合わせることで、乗務員の健康状態やヒヤリハットを含む日々の運転状況のデータを可視化し、運転内容の分析結果を乗務員と運行管理者に通知する仕組みを構築した。これによって、タクシー乗務員の健康管理、勤務管理、運転指導など、運行管理の高度化を狙う。
実証の結果、乗務員によって業務中の感情の表れ方や、ヒヤリハットの頻度には差が生じており、感情の起伏が少ない乗務員はヒヤリハットが小さいことを確認した。また、長時間の運転状況の中で周期をもって現れる眠気の強弱の発生も確認された。
大和自動車交通、日本交通、NECの3社は、今回の実証の結果を踏まえ、疲労の可視化による効率的な勤務管理、効果的な運転指導、安全運転サポート機能など運行管理の高度化に取り組むことで、乗務員の安全運転のさらなる向上、交通事故の削減、働き方改革の実現を目指していくとしている。
※クリックすると拡大画像が見られます