明治安田生命保険(明治安田生命)は、自然言語処理AIで大量のテキストデータを高精度に分類する「活文 知的情報マイニング」を導入した。同ツールを提供する日立ソリューションズが発表した。明治安田生命では、同ツールをコールセンターなどへの問い合わせを分類する業務に活用している。
同社は、今回の導入でセキュリティを担保しながら、問い合わせの分類精度向上と業務負担の軽減を図ることができるようになった。また日立ソリューションズが、コールセンター業務以外にもさまざまな業務へ適用拡大できるように、汎用(はんよう)的なウェブ画面を開発・提供しており、現場の従業員が、画面操作で分類モデルの作成やモデルを用いた分類作業を行えるようになった。
活文 知的情報マイニングを活用した問い合わせ分類のイメージ
活文 知的情報マイニングは、企業が所有する教師データを分類モデルとして学習させるGoogleの「BERT」を搭載し、自然言語処理AIが高精度な解析・分類を支援する。明治安田生命は同ツールについて、「膨大な問い合わせの分類にAIを適用し、業務負担を軽減できる」「AIによる高精度の分類で、個人のスキルに依存することなく、分類精度を均一化できる」などを評価し採用に至ったという。
同社は導入前に分類済みテキストデータ(過去のデータ)約6万件を教師データとして使い、検証テストを実施して分類精度を確認している。
問い合わせは、同じ分類でも言葉や文章表現が異なることに加え、顧客の情報が含まれるため、セキュリティを担保する必要があった。そのため、決められたカテゴリーへ的確に問い合わせを分類する業務に多くの手間がかかっていたという。