海外コメンタリー

Linuxへの入門に最適な「Ubuntu Budgie」--シンプルで使いやすいUI

Jack Wallen (Special to ZDNET.com) 翻訳校正: 石橋啓一郎

2023-05-25 06:30

 「Linux」を試してみたい人に最適だと銘打ったディストリビューションは数多くある。実際、「Ubuntu」「Linux Mint」「Zorin OS」「Deepin Linux」「elementary OS」などをはじめとして、その多くは初心者向けのLinuxとして非常によくできていると言っていいだろう。これらのディストリビューションは、どれもLinuxについて独自の視点から取り組んでおり、それぞれが何か得意なことを持っている。

Ubuntu Budgieのデフォルトデスクトップ
Ubuntu Budgieのデフォルトデスクトップは非常に美しい。
提供:Jack Wallen/ZDNet

 しかし実は、あまり有名ではないが、新規ユーザーが必要とするものをすべて備えているUbuntuの公式フレーバーが存在する。それが「Ubuntu Budgie」だ。このLinuxデスクトップは、非常に使いやすいだけでなく、非常に美しいという特徴も持っている。

 筆者がUbuntu Budgieについて評価している点の1つは、ほかのさまざまなデスクトップのインターフェースからヒントを得て、それらを1つにまとめていることだ。このデスクトップは、「Pantheon」や「GNOME」、「KDE」、「Cinnamon」の要素を併せ持ちながら、それらとはまったく違うものになっており、使いやすい。

 Ubuntu Budgieの中核はデスクトップ環境の「Budgie」だ。Budgieは「Evolve OS」の公式デスクトップとして生まれたデスクトップ環境で、Ikey Doherty氏によって作られた。同氏は、BudgieでGNOMEのコンポーネントを使って一般的なUIを作ろうとした(Evolve OSの名称は、その後「Solus」に変更された)。

 その後、Doherty氏はプロジェクトを離れたが、Budgieの開発は続けられた。現在のBudgieは、このUbuntuの公式フレーバーの中心的要素になっている。Ubuntu Budgieの公式サイトによれば、「ほかのOSから移ってきた新規ユーザーにとっても、プログラマーにとっても、普通のユーザーにとっても使いやすい」デスクトップだという。

 開発チームはその言葉を行動に移している。筆者はいつも新しいユーザーに理想的なLinuxディストリビューションを探しているのだが、「Ubuntu Budgie 23.04」がリリースされたことで、心の底からこのディストリビューションはLinuxへの入門に最適だと言えるようになった。このOSは、Ubuntuを構成する基本的な基盤(これには「Snap」のパッケージも含まれる)と、Linuxを「Windows」や「macOS」と同じくらい簡単に使えるUIを備えている。

 ログインするとすぐに「Budgie Welcome」アプリが出迎えてくれるため、ユーザーが困ることはない。macOSやWindowsを長年使ってきた人であっても、すぐに馴染むことができるはずだ。

Bungie Welcomeアプリ
Budgie WelcomeアプリはこのOSを使い始めたばかりの人にとっては非常に便利だ。
提供:Jack Wallen/ZDNet

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