富山高専、「AI副業先生」を採用--本業での知見を学校現場に展開

大場みのり (編集部)

2023-06-01 16:57

 転職サイト「ビズリーチ」を運営するビズリーチと国立高等専門学校機構(高専機構)は、国立高専でAI/数理データサイエンスの拠点校である富山高等専門学校(富山高専)において「AI副業先生」を公募し、6月に民間のデジタル人材全3人が着任した。ビズリーチの親会社ビジョナルが6月1日に発表した。

 なお、ビズリーチと高専機構は2022年2月に社会をけん引する人材の育成を目的とした連携協定を締結しており、今回のAI副業先生の公募は高知工業高等専門学校、一関工業高等専門学校に次ぐ3校目となる。富山高専での公募は、2022年12月6日~2023年1月2日に行った。

 同校においてAI副業先生は、担当授業の座学や演習の内容を設計するほか、実際の授業では教員として登壇する。ビジネス現場におけるAI技術の活用の経験を基に、社会の変化やニーズに対応した“生きたAI技術”を学生に教えてもらうことを図っている。AI副業先生による授業は、他の教育機関の科目を受講できる「単位互換制度」を用いて全国51の高専全校での展開を計画しているという。

 今回富山高専のAI副業先生に着任した3人のうち1人は、本業では自動車メーカーに勤務しており、同校ではAIの活用演習や製造業への応用に関する科目を担当する。同人材は、以下のように意気込みを述べる。

 「学生の頃は教員を目指しており、教育への情熱はいまだ失われていない。現職の教員の仲間と話していると、やはりビジネス界と教育業界ではAIやWeb3のような最新事例をインプットするスピードにかなり隔たりがあると感じることが多い。このギャップを少しでも埋めるべく、私の知見が少しでも役に立つことを切に願っている」

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. セキュリティ

    セキュリティ担当者に贈る、従業員のリテラシーが測れる「情報セキュリティ理解度チェックテスト」

  2. セキュリティ

    サイバー攻撃の“大規模感染”、調査でみえた2024年の脅威動向と課題解決策

  3. セキュリティ

    従業員のセキュリティ教育の成功に役立つ「従業員教育ToDoリスト」10ステップ

  4. セキュリティ

    IoTデバイスや重要インフラを標的としたサイバー攻撃が増加、2023年下半期グローバル脅威レポート

  5. セキュリティ

    急増する工場システムへのサイバー攻撃、現場の課題を解消し実効性あるOTセキュリティを実現するには

ZDNET Japan クイックポール

所属する組織のデータ活用状況はどの段階にありますか?

NEWSLETTERS

エンタープライズコンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]