シスコは、「Full Stack Observability (FSO) Platform」を提供開始すると発表した。
同フラットフォームは、マルチクラウド環境やテクノロジーのスタック全体においてネットワークインテリジェンス、セキュリティインサイト、アプリケーションオブザーバビリティを統合する。ベンダーに依存することなく複数ドメインのデータを大規模に集約することで、独自のオブザーバビリティソリューションを構築できるようにする。
データの集約は、アプリケーション、ネットワーク、インフラストラクチャー、セキュリティ、クラウド、サステナビリティー、ビジネス関連など複数の領域から行い、新たなオブザーバビリティのエコシステムを実現する。これにより、ユーザーはコンテキストに則した、相関性のある予測的インサイトを獲得し、ビジネスリスクを最小限に抑えながら問題をより速やかに解決し、デジタル体験を最適化することができる。
さらにCloudFabrix、Evolutio、Kanariといったパートナーとのエコシステムにより、監視可能なテレメトリから速やかに顧客価値を提供する。OpenTelemetryに焦点を当て、メトリクス、イベント、ログ、トレース(MELT)を軸に、あらゆる場所で生成されるMELTデータをシームレスに収集し、解析することを可能にする。
またシスコでは、FSO Platformのモジュールセットの第一弾として、「コストのインサイト」「アプリケーションリソースの最適化」「セキュリティのインサイト」「Cisco AIOps」などを提供していく。
「コストのインサイト」ではアプリケーションレベルでのコストをパフォーマンス指標とともに可視化してインサイトとして提供し、企業がサステナビリティの取り組みを進めながらクラウドアプリケーションの財務上の影響を把握できるようにする。
「アプリケーションリソースの最適化」では、Kubernetesのワークロードリソース使用状況を可視化し、企業がリソース使用を最大化する。また過剰なクラウド出費を削減し、財務目標やサステナビリティ目標を達成できるよう支援する。
「セキュリティのインサイト」ではプリケーションに基づくビジネスリスクのスコアを生成し、DevOpsやSecOps部門がクラウドネイティブのアプリケーションやサービスの優先付けを行い、悪用される可能性のある脆弱性を排除できるようにする。
「Cisco AIOps」では、インフラストラクチャー、ネットワーク、インシデント、業務アプリケーションの性能に関するコンテキスト化されたデータを1カ所で可視化し、ITの運用ニーズを簡素化、最適化する。