FastLabelは、鹿島建設にアノテーション代行によるデータセットを提供し、AI開発の生産性向上に貢献した。鹿島建設では、時間のかかるアノテーションをFastLabelに任せたことで、モデルの検討の時間を確保できるようになったという。
鹿島建設によると近年、AIモデル自体は比較的容易に手に入るようになったものの、AIモデルに学習させるアノテーションデータの作成には膨大な時間とコストがかかり、本来注力すべきモデルの検討や開発に工数を割けなくなっているという。
AI開発におけるアノテーションとは、テキストや音声、画像などあらゆる形態のデータにタグを付ける作業のこと。機械学習アルゴリズムはタグが付いたデータを取り込むことで、パターンを認識できるようになる。そのためAI開発者は、機械学習アルゴリズムを学習させるために、タグが付いた状態のデータを用意することが必須になる。
鹿島建設の技術研究所では、AIの導入により省人化を実現しながら安全な現場づくりを目指しているが、AIモデルの開発と、AIモデルに学習させる「アノテーションデータをどう獲得するか」という点が技術的な課題となっていた。
こうした課題を踏まえ、同社ではクラウドワーカーへの依頼、海外ベンダーへの依頼などさまざまなアプローチを検討した結果、FastLabelアノテーションサービスが品質とコストの両面において期待するレベルであると評価し、開発中のAIソリューションに関するアノテーションを委託したという。
また、同社はアノテーションプラットフォーム「FastLabel」のユーザーインターフェース/ユーザーエクスペリエンス(UI/UX)が優れており、鹿島建設の要望に沿って機能拡充にも対応したことを高く評価している。
同社では今後、引き続きFastLabelの協力を受けながら、アノテーションを始めとするAI開発のプロセスの徹底的な効率化を進めていくという。