兵庫県伊丹市は「スマート庁舎」において、アライドテレシスが提供する自律型無線LANソリューションやネットワーク可視化・統合管理ソリューションと関連製品を採用した。アライドテレシスが発表した。
スマート庁舎は、住民サービスの向上や職員の働き方改革などを実現するため伊丹市が新設移転した庁舎。同市では新しい環境の下、超勤(超過勤務)レス、ペーパーレス、キャッシュレスを目標に、各職員がそれぞれの分野で改革を進めている。
同市はスマート化を実現するITインフラの要件として、大小のシステムとネットワークを統合し、どこからでもファイルやアプリケーションにアクセスでき、フレキシブルに業務が行えることを挙げていた。また小規模な打ち合わせスペースを多く配置でき、場所を問わず働ける環境がつくれることや、事異動や窓口の改廃など柔軟に対応できることも要件となっていた。
ネットワーク構成イメージ図
今回導入したアライドテレシスの無線LANソリューション「AWC-SC(Smart Connect)」は、配線工事をすることなく無線LANアクセスポイントを設置するだけで無線エリアの拡大ができる。これにより柔軟に執務スペースのレイアウト変更が可能となった。またネットワークアドレス体系を場所に縛られない論理設計とし、フレキシブルな業務ができるようになったという。
同じく「AWC-CB(Channel Blanket)」によりローミングレスで途切れない通信ができ、移動しながらでも無線通信が可能となった。さらに端末が無線に接続すると自動でネットワーク割当を行う「ダイナミックVLAN」により、通信の混雑を回避できるようになったという。
加えて、通信負荷分散や帯域増強で安定した通信については、コアスイッチ「SwitchBlade x908 GEN2」とフロア・スイッチ「x550シリーズ」「x330シリーズ」の冗長化で実現している。
さらにリアルタイムなネットワークの可視化については、有線・無線ネットワークをネットワークマネージメントソフトウェア「AT-Vista Manager EX」で管理することで実現した。また統合管理ソリューション「AMF」(現AMF Plus)を活用し、故障した機器の自動復旧、ファームウェアなどの自動設定を実施できるようにしたという。
セキュリティ面では、ウイルス感染の被疑端末を隔離・自動遮断する「AMF-SEC(SECurity)」によりほかの業務を止めない体制を整えている。
今後伊丹市では、自治体DX推進の次なるステップとして、市全域にある庁外施設におけるネットワーク管理の統合とセキュリティ強化などを進めていく予定だという。