調査

DevOpsがAIから受ける恩恵は想像以上に大きい

Joe McKendrick (Special to ZDNET.com) 翻訳校正: 編集部

2023-10-31 13:18

 DevOpsには追い風が吹いている。ITチームは、人工知能(AI)がコーディングやデプロイメントの支援や自動化に関する能力を高く評価しているが、それだけにとどまらず、DevOpsのような協力作業をより容易にしてくれる可能性がある。

抽象的なテクノロジーのイメージ
提供:MF3d/Getty Images

 例えば、SonatypeがDevOpsおよびSecOpsのリーダー800人を対象として実施した調査では、ほぼすべての回答者(97%)が生成AIを一定程度利用していることが分かった。また、回答者の3分の1近く(31%)が、すでにソフトウェア開発プロセスに生成AIを導入していることも明らかになった。

 業界のリーダーたちは、AIがすでにDevOpsに革命を起こしている、あるいは今後革命を起こすと異口同音に述べている。例えば、GitLabが発表した分析によれば、DevOpsにおけるAIの特に一般的なユースケースの1つは、継続的インテグレーションと継続的デリバリー(CI/CD)だった。同社は、「AIは、コードのビルド、テスト、デプロイメントのプロセスを自動化し、適切なテストに合格した変更内容を既存のコードベースに統合して、すぐに本番環境にデプロイできるようにしてくれる」と述べている。

 AIの利点は、より優れたソフトウェアを生み出すこと以外にも及んでいる。AIは、開発、運用、ビジネスに関わる各チームの連携を容易にしてくれる。

 このAIのメリットは、具体的にどう実現しているのだろうか。Cycodeの共同創業者で最高技術責任者(CTO)のRonen Slavin氏は、「AIは、プロジェクトに関わるさまざまなチーム間のコミュニケーションギャップを埋めるのに役立つ」と述べている。「定型的な問い合わせに対する回答を自動化し、すでにある知識に基づいて問題を説明することで、AIはよくある問題に対する説明や問題解決にかかる手作業の負担を軽減できる」

 Slavin氏はまた、AIによる自動化は「平凡なタスクに費やす時間を減らし、チームが戦略的なコミュニケーションや取り組みに集中できるようしてくれる」とした。「決まり切ったコミュニケーションが減ることで、開発チームや運用チーム、ビジネスチーム、経営陣の間で、より有意義な議論ができる環境が育まれる」

 近い将来、AIはソフトウェアのデプロイメントを大きく加速させるかもしれない。Slavin氏は、「コードレビューやバグの自動検出や解決を支援するAIボットは、開発プロセスを加速し、手作業によるエラーの特定と修正の手間を減らすことで、協力しやすい環境を作る力を持っている」と述べている。

この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. セキュリティ

    Pマーク改訂で何が変わり、何をすればいいのか?まずは改訂の概要と企業に求められる対応を理解しよう

  2. セキュリティ

    従来型のセキュリティでは太刀打ちできない「生成AIによるサイバー攻撃」撃退法のススメ

  3. セキュリティ

    クラウド資産を守るための最新の施策、クラウドストライクが提示するチェックリスト

  4. セキュリティ

    最も警戒すべきセキュリティ脅威「ランサムウェア」対策として知っておくべきこと

  5. セキュリティ

    AIサイバー攻撃の増加でフォーティネットが提言、高いセキュリティ意識を実現するトレーニングの重要性

ZDNET Japan クイックポール

所属する組織のデータ活用状況はどの段階にありますか?

NEWSLETTERS

エンタープライズコンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]