IT企業の年頭所感

成長の加速に向けて「日立創業の精神」に立ち返り--日立製作所・小島社長

ZDNET Japan Staff

2024-01-05 11:00

 2024年に向けたIT企業のトップメッセージや年頭所感を紹介する。

日立製作所 執行役社長兼 CEO 小島啓二氏

 2023年は、物価変動や金融・為替市場の動向、地政学的なリスクなど、先行きが不透明な状況が続きました。そのような経済環境下においても、日立は市場の変化に対応するとともに、グローバルにリスクをコントロールすることで、力強く成長をすることができました。株価も1949年の上場来最高値を更新し、東原会長が掲げた「社会イノベーション事業でグローバルリーダーになる」というビジョンの実現に向けた経営改革は、投資家からも高く評価されています。これも皆さんのご尽力の賜物であり、この場を借りて、心より御礼申し上げます。

 2024年は、彗星のように現れた革新技術である生成AIの利用/活用がさらに進むでしょう。生成AIは、埋もれていた情報に確実に光を当てることで、私たちの知的作業を強力にサポートしてくれます。全社で業務利用を進めて生産性を向上するとともに、ノウハウを蓄積してお客さまへの価値提供へとつなげることを目指しています。生成AIの利用/活用を促進する組織やプロジェクトも立ち上げましたので、皆さんの創意工夫で業務プロセスの変革に取り組んでいただきたいと思います。

 成長の加速に向けて、今一度「日立創業の精神」に立ち返りたいと考えています。1月15日は、創業者・小平浪平氏の生誕150周年に当たります。「優れた自主技術・製品の開発を通じて社会に貢献する」という企業理念と、創業の精神である「和」「誠」「開拓者精神」には、社会イノベーション事業でサステナブルな成長を目指す日立にとって、欠くことのできない要素が凝縮されています。

 多様な価値観を持つ世界中の仲間たちと「和」の精神で力を合わせ、お客さまが抱える課題と「誠」の心で真摯(しんし)に向き合い、「開拓者精神」でそれを解決して事業へとつなげることで、日立はグローバルに成長していきます。

 2024中期経営計画(中計)もいよいよ最終年度を迎えます。デジタル、グリーン、コネクティブという追い風を捉えた堅調な受注や業績、キャッシュ創出力の向上、One Hitachiで価値提供することでお客さまに喜んでいただけた多くの事例など、中計の進展に大きな手ごたえを感じています。日立創業の精神を胸に、成長を加速して中計を達成しましょう。

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