日立製作所(日立)は、各職種に特化したプロフェッショナル人材の育成を支援する「プロ人財視える化・育成ソリューション」を三菱UFJモルガン・スタンレー証券と共同で開発し、販売を開始した。三菱UFJモルガン・スタンレー証券の顧客担当部門では、同ソリューションのベースとなる独自のシステムを活用し、営業能力の向上などの有効性を確認しているという。
同ソリューションは、企業が求める人材の定義から、現場部門の課題に即したスキルや特性の設定、社員の評価の視える化・教育プランのレコメンドまでを行う。導入企業の社員は、実績や保有資格などの定量評価と、企業理念に基づき活動しているかを測る定性評価による多面的な軸で、自身のプロフェッショナル人材としてのレベルを確認できる。
プロフェッショナル人材としてのレベルの可視化では、まず定量的な一次評価として、業績などの数値や各現場部門で重視する保有資格の有無などのスキルをもとに、各部門における個人の位置付けを可視化する。次に、定性的な二次評価として、ミッションビジョンバリュー(MVV)といった企業が求める理念や業種・業態に応じた組織の経営戦略を指標化し、それに基づいて行動し、かつ高い実績を残せる人材かを判定する。さらに、これら2つの評価を組み合わせ、プロフェッショナル人材としてのレベルを3〜5段階で認定するという。
プロ人財視える化・育成ソリューションの画面イメージ
日立では、同ソリューションを導入することで、これまで曖昧であった評価される人材の基準が明確になり、社員自身がプロフェッショナル人材に成長していくことによる達成感を得られるとしている。また、スキルアップに向けた教育プランのレコメンドや社員の得意分野を伸ばすコーチングなどによりモチベーション向上につなげられるという。
今後日立は、同ソリューションを金融機関の営業職に限らず、製造・流通業をはじめさまざまな業種の企業や職種に展開していく予定だ。