TISは、静岡銀行に「ブランドデビットプロセッシングサービス」の導入支援を行ったと発表した。今回の導入により、エリア決済ネットワークを構築することで、ブランドデビットカードの会員・加盟店双方がカード発行から決済までをスムーズに行える経済圏を確立できたという。
同サービスは、TISが提供するデジタル決済プラットフォーム「PAYCIERGE」のソリューションの一つで、デビットカードのイシュイング(カード発行業務)に必要な環境を一貫して提供する。国内市場シェアは86%(取扱金融機関ベース)、全国で約25社への導入実績がある。SaaS型でのサービス提供により、導入時にかかる初期費用を抑制し、オーソリゼーションや会員管理、ビジネスプロセスアウトソーシング(BPO)といった機能の中から必要な機能のみを選択して利用できる。
オーソリゼーション、会員管理、ウェブ、BPOなど、ブランドデビットカード事業に必要なシステムからサービス業務まで、自社で人員や設備を保有せずにアウトソーシング可能。必要な機能やサービスのみを選択・利用して初期コストを抑制できるとともに、標準機能を利用することでサービス開始までの期間を短縮し、最短6カ月程度で利用可能となる。セキュリティ面ではグローバルセキュリティ基準の「PCI DSS Ver3.2.1」へ準拠し、本人認証サービス「3-Dセキュア」にも対応する。
静岡銀行への導入に当たっては、標準機能を最大限活用し、サービス定義からローンチまで14カ月で導入が完了した。
キャッシュレス決済の中でもブランドデビットカードは、カードを利用すると銀行口座から即時に引き落としが可能なため、現金に代わる決済手段として期待され、国内の銀行でもブランドデビットカードの展開が進んでいる。
静岡銀行ではVisaブランドのデビットカードの発行を検討する中、発行にかかるシステムや業務の内製化を目指した。そこで、全国の銀行などでのサービス導入実績とそれに基づく業務知見、システム開発プロジェクトの管理推進ノウハウを持つ同サービスの導入を決定した。