Google Cloudは米国時間4月11日、10億ドル(約1500億円)を投資して日本に接続する太平洋の海底ケーブルを増設すると発表した。KDDIとアルテリア・ネットワークス、CITADEL Pacific、北マリアナ諸島自治連邦区、NECと共同で構築する。
ルートイメージ(Google Cloud Blogより)
この施策は、日米間の海底光ファイバーケーブル網を整備するGoogleの「Japan Digitization Initiative」に基づくもので、太平洋諸国を経由するネットワークは、両地域間のデジタル接続の信頼性と可用性を向上させるとしている。
新たに敷設するのは「Proa」と「Taihei」の2つのルートで、マリアナ諸島の伝統的な帆走カヌーの名前が由来というProaは、日本の三重県志摩市・北マリアナ諸島自治連邦区・グアムを接続する。NECの協力で構築した台湾・フィリピン・米国ルートの海底ケーブル「TPU」を北マリアナ諸島自治連邦区に延伸し、日米を接続する。
Taiheiは、日本語の「太平」から名付けたといい、日本とハワイを接続する。NECの協力で構築する米国・フィジー・オーストラリアを結ぶ「Tabua」をハワイまで延伸することで、Proaと同じく日米を接続する新ルートを形成する。なお、TaiheiとTabuaは米国と茨城県高萩市の間の複数拠点を結ぶケーブルになるとしている。
またGoogle Cloudは、ハワイ・北マリアナ諸島自治連邦区・グアムのつなぐルートの構築に投資することを明らかにした。このルートは太平洋を横断し、太平洋諸島やグローバルのネットワークユーザーの可用性の向上と低遅延化に貢献すると説明する。