野村総合研究所(NRI)は、自社データセンター内に「Oracle Alloy」の導入を完了させ、国内で初めて稼働開始した。日本オラクルが4月16日に発表した。
NRIは、「OCI Dedicated Region」と同様の高可用構成を実現するため、自社の東京・大阪データセンターの2拠点にOracle Alloyを導入し、サービス基盤を構築した。OCI Dedicated Regionは、「Oracle Cloud Infrastructure」(OCI)の利用に必要なハードウェアやソフトウェアなどの設備一式を顧客のデータセンター内に設置し、日本オラクルが管理・運用するフルマネージド型サービスになる。
今回の導入により、NRIは自社でカスタマイズした独自サービスとともに、最新の生成AIサービスやクラウドネイティブ開発ツールを含む100以上に上るOCIのサービス提供が可能になった。またOCIの専用クラウドを活用することで、金融統制やデータ主権などの日本市場における厳しいクラウド活用要件にも対応しながら顧客サービスを拡充できる。
さらにNRIのマネージドサービス「atlax」を組み合わせた利用が可能なため、顧客企業はシステム全体で最適な運用の下、OCIのサービスを利用できる。atlaxはネットワークやサイバーセキュリティなど、オンプレミスを含めたシステム環境をトータルで運営・監視するサービスである。
NRIはGPUも導入しており、今後はソブリンAIの実現に向けて生成AIを含むAI開発やサービス提供も強化していく方針だ。