学研ホールディングスは、グループ会社のベンドが運営する「スキルアップ研究所」が実施した「リスキリングを始めた経緯に関する実態調査」の結果を発表した。
同調査は、全国の20代以上の社会人で、リスキリングに取り組んだ経験のある人を対象にしている。調査期間は4月14〜4月21日で、回答数は171。
リスキリング経験のある人にスキル選びで迷った理由を尋ねたところ、最も多かったのは「リスキリングに必要な時間を確保できるかどうかが分からなかった」で、全体の30.4%を占めた。次いで多かったのは、「これまでの経歴にプラスして身に付けるべきスキルが何かが分からなかった」「転職市場において強みとなるスキルが何かが分からなかった」で、ともに23.9%だった。
この結果について同研究所は、転職市場の最新動向や実務で求められるスキルセットの水準、それらの習得に要する期間など、リスキリングに着手してみないと実感できない部分が多いのではないかと推察する。
スキルを身につける際に参考にした情報源について聞くと、「SNSなどで集めた情報」が25.7%と最も多く、「家族や友人など身の回りの人からのアドバイス」が21.6%と続いた。同研究所は、専門家やメンターから適切な指導を受ける機会が乏しいという背景を指摘している。
リスキリングを決断した後に最初に取り組んだことについては、「教材を購入する」が54票と最も多く、「講座・教育機関などに申し込む」が37票と続いた。2番目に取り組んだことは、「朝の時間を有効活用する」が32票と最多で、次いで「趣味・家族・友人との時間を減らす」(29票)だった。