NTTデータは6月27日、NTTが開発する大規模言語モデル(LLM)「tsuzumi」を「Microsoft Azure」で11月以降に提供すると発表した。「Azure AI Studio」を利用してtsuzumiのチューニングやビジネスアプリケーション開発が可能になるとしている。
tsuzumiは、NTT研究所が40年以上にわたって蓄積した自然言語処理技術をベースに開発され、高性能ながらパラメーターサイズが6億~70億と海外のLLMより軽量な点が特徴。少ないリソースでチューニングが行え、企業や組織の業界、業務に特化型した生成AIとして利用することもできる。
tsuzumiの商用提供は3月に始まっているが、ユーザー側でtsuzumiを利用するための環境の構築と運用を行う必要があった。今回の施策では、NTTデータがMicrosoftのAzureマーケットプレイスでtsuzumiを販売し、ユーザーがマーケットプレイスで契約するだけでtsuzumiの利用をすぐに始められる。tsuzumiの実行環境は、Microsoftによるマネージドサービスとして提供されるため、ユーザーの負担が大きく軽減されることになる。
ユーザーは、Azure AI studioを利用して、tsuzumiのチューニングやプロンプトエンジニアリングを含むビジネスアプリケーションの開発、エンドユーザーへのサービス提供を行える。
NTTデータによれば、6月時点でAzure上のLLM提供ベンダーは10社しかなく、アジアでは同社が初になるとのこと。日本を皮切りに今後は世界中へのtsuzumiの提供を目指すとしている。