Cato Networks、日本でマネージドサービス事業者向けSASE基盤を提供開始

國谷武史 (編集部)

2024-07-09 09:00

 イスラエルのCato Networksは7月9日、同社のセキュアアクセスサービスエッジ(SASE)基盤をマネージドサービス事業者向けに提供する「Cato MSASE パートナープラットフォーム(Cato MSASE)」を日本で開始する発表した。共同創業者で最高経営責任者(CEO)を務めるShlomo Kramer氏は、「日本のマネージドサービス各社が当社のSASEを活用したビジネスを迅速に開始することができるようになる」と強調した。

Cato Networksの共同創業者でCEOを務めるShlomo Kramer氏
Cato Networksの共同創業者でCEOを務めるShlomo Kramer氏

 Cato Networksは、2015年にイスラエルで創業し、当初からSASEとSD-WANのサービスを主力ビジネスとしている。顧客数はグローバルで2200社以上、国内では約400社とし、製造や流通、小売、自動車、電気、金融などの大手が中心だという。Kramer氏は、サイバーセキュリティ分野の著名な創業者の1人と知られ、過去にはCheck Point Software TechnologiesやImpervaを設立している。

 SASEは、ゼロトラストセキュリティモデルを具現化するネットワークセキュリティを中心とした機能群(SD-WANやクラウドセキュリティアクセスブローカー、セキュアウェブゲートウェイ、次世代ファイアウォール、ゼロラストネットワークアクセスなど)の総称で、米Gartnerが2019年に定義した。Kramer氏は、「われわれは、Gartnerが定義する以前からSASEを手掛け、SASEのあらゆる機能を単一のプラットフォームで提供しているシングルSASEベンダーになる」と説明する。

 主力サービスとなるのが「Cato SASEクラウド」で、Catoは同サービスへの接続拠点となるPoint of Presence(PoP)を世界中に配置し、特に日本では東京と大阪で計6カ所を持つ。Kramer氏は、直近で東京にPoPを増設し、計7カ所に拡張することも明らかにした。

 新たに提供するCato MSASEについてKramer氏は、「マネージドサービス事業者(MSP)やマネージドサービスセキュリティ事業者(MSSP)、通信事業者などのパートナーが彼らの顧客に向けて、Cato SASEの販売、導入、運用、サポートを迅速に立ち上げ、展開することが可能になる。サポート面では、当社がネットワークやセキュリティの運用拠点(NOC/SOC)で蓄積した膨大な知見やノウハウ、プレイブックを利用できる」と述べた。

「Cato MSASE」の管理ダッシュボートイメージ 「Cato MSASE」の管理ダッシュボートイメージ
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 Cato MSASEで提供するセキュリティ機能はCato SASEクラウドとほぼ同一で、パートナー向けには、パートナーの顧客のライセンス状況やサービス利用状況などの情報を一元的に提供するマルチテナントでのダッシュボードが提供される。日本でのCato MSASE提供については、SCSKとSB テクノロジー、マクニカがエンドースメントを表明した。

 SASE市場についてKramer氏は、「Gartnerが2027年まで年間平均29%で成長し、250億ドル規模になると予想しており、当社はよりハイペースで成長し、100億ドル規模のビジネスを期待している」と述べる。SASE市場に参入するベンダーも増えているが、Kramer氏は、「多くの競合は、買収や合併などを通じてSASEのポートフォリオを広げており、創業時からSASEに取り組み、必要な機能を全て提供できるシングルSASEベンダーは当社だけ」と胸を張る。

 国内では、コロナ禍を契機にゼロトラストセキュリティモデルの導入を検討する企業が増加し、SASEの採用も拡大傾向にある。特に最近は、VPN製品の脆弱(ぜいじゃく)性を悪用するサイバー攻撃の増加もあり、VPNからSASEなどにリプレースを検討する傾向が強まっている。

 Kramer氏は、「確かに脆弱性対策の観点でSASEを検討する企業もあるが、当社の場合は、数千もの拠点を抱える顧客がリモートでのセキュリティ管理の煩雑さや時間がかかることに課題を抱え、その解決のためにCato SASEクラウドを採用されるなどケースが多い」と話す。

 上述のようにKramer氏が設立に関与したセキュリティ企業では、Check Pointがファイアウォール、Impervaがウェブアプリケーションファイアウォール(WAF)の製品カテゴリーを確立した実績がある。CatoにおいてKramer氏は、「当社の目標は、(SASEにおける)最初のプラットフォームのITセキュリティ企業になることだ。サイバーセキュリティ分野にはとても多くの製品があり複雑な状況を招き、セキュリティ対策の問題になっている。当社は、幅広い機能を理想的なプラットフォームとして提供することに注力している」とした。

 また、日本でのビジネス戦略では「今後も日本への投資を強化し続け、特にエンジニアやカスタマーサクセス、営業、サポートなどの人材を数多く採用していきたい」と述べた。

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