三菱ケミカルは、日立ソリューションズと共同開発した「プラント向け予防保全 進捗管理サービス」を、主要事業所での概念実証(PoC)を経て、全社標準システムとして採用した。日立ソリューションズが発表した。
同サービスは、定期修繕などの全工程の進捗(しんちょく)をクラウド上で一元管理し、作業計画から着工許可、進捗報告、日報作成までを効率化する。PoCを実施した岡山県の事業所では、導入による業務改革で、作業員の稼働率は16%向上しているという。また現場でのモバイルデバイスからの進捗確認や実績報告が可能になり、協力会社間の情報連携もスムーズになった。
「プラント向け予防保全 進捗管理サービス」の概要
化学、薬品、エネルギー業界のプラントでは、製造設備を停止して行う定期修繕が必須だという。三菱ケミカルは国内に12カ所の製造拠点を持ち、定期修繕の効率化を目指していた。しかし複数の協力会社が連携する修繕作業は紙ベースで管理され、進捗共有がリアルタイムでできなかったため、非効率な状況が生じていたという。
そのため同社は、定期修繕の現場課題に適合したサービス構築のため、日立ソリューションズと「協創活動」に取り組んだ。日立ソリューションズは、クラウド上にプロジェクト管理プラットフォームを構築し、現場でモバイルデバイスからデータ入力や進捗確認ができるアプリケーションを開発した。
同サービスは、今後、三菱ケミカルの国内事業所や工場に順次導入される予定だという。