Adobeは米国時間8月1日、「小中高校向けAdobe Express」の最新アップデートを発表した。小中高校向けAdobe Expressにより、児童生徒と教職員はウェブページ、レポート、動画、ポスター、チラシなどを簡単に作成でき、AI時代に必要な仕事のスキルを身に着けられるとしている。
学校で安全に使えるように設計された生成AIで授業と学習を強化
小中高校向けAdobe Expressでは、教員と児童生徒の表現力を強化するAI機能が追加された。
- テンプレートの生成:本の紹介ポスターから部活動のチラシまで、児童生徒はテキストプロンプトを使って独自のテンプレートを生成し、クラスメートと共有できる
- 塗り絵の生成(近日公開予定):生成AIのプロンプトを使用して、児童生徒はオリジナルの塗り絵を生成し、マルチカラーや装飾ブラシで色づけできる
創造的なスキルを向上させ、授業への参加率を高める
小中高校の教員に対して実施したAdobeの調査では、授業にクリエーティブな活動を取り入れているクラスでは、児童生徒の授業参加意欲が82%高いことが分かったという。小中高校向けAdobe Expressにより児童生徒と教職員は、Adobe独自の業界最先端のテクノロジーを活用し、学習をクリエーティブで効果的なものにするとともに、貴重な授業時間を有意義に使えるとしている。新機能は次の通り。
- プレゼンテーション資料作成の強化:音楽、ビデオ、アニメーション、グラフをプレゼンテーション資料に追加できる。テンプレートを使用してすぐに制作を開始したり、Adobe Expressの既存のアセットやプロジェクトを数回のクリックで資料に追加したりできる。画像の生成、背景の削除、画像の迅速な編集・調整、フィルターの追加なども可能
- キャラクターのアニメーション化:キャラクターの顔や体を簡単にアニメーション化し、Adobe Expressのプレゼンテーションやビデオなどに組み込める
- アサインメント(近日公開予定):教員は制作プロジェクトを作成し、児童生徒一人一人の進捗(しんちょく)状況をリアルタイムに把握し、ダッシュボード上でフィードバックを提供できる
- Adobe Express iPadアプリ(近日公開予定):Adobe Express iPad版で「Adobe Firefly」の生成AI機能、クイックアクション、プレゼンテーション、グラフを使用できる
小中高校向けAdobe ExpressのAI機能について、Adobeは「児童生徒の創造性や批判的思考の発揮をサポートするように設計されており、それらを代替するものではない。例えば、テキストの生成にはAIを使用しておらず、学校の課題において重要な書く力の育成を阻害しないようにしている」と説明する。