情報処理推進機構(IPA)が公表した「デジタル時代のスキル変革等に関する調査(2023年度)」の結果によると、企業に「DXを推進する人材の育成に当たっての課題」を聞いたところ、「スキル向上・獲得へのマインドシフト」という回答が前年比5.1%増の48.3%で最多だった。
また、2022年度から11.8%と大幅に増加し、前年の4位から2位にランクを上げたのが、43.5%の「時間確保のための支援」(現業のリソース調整など)だった。IPAは、「個人が適切な学びを自律的に学ぶマインドにシフトすることを企業が求めていることが分かった」と説明している。
さらにIPAは、自律的な学びの促進に着目した企業へのインタビュー調査を実施。自律的な学びを習慣化している人および継続している人は全体の約33%だったとしている。自律的な学びが実施できている人の33.7%は、自身の人材市場での位置付けについて「十分に競争力がある」と回答しており、学びの行動ができていないと回答した人の19.8%を大幅に上回った。
DX人材確保という大きな命題に対する一つの回答が、自律的な学びであることが見えてくる結果となった。DX人材育成の課題について説明する記事を集めた。