多くの専門家が、従業員の採用や財務状況の監視、給与計算の処理など、業務上のタスクをサポートする企業管理プラットフォームとして「Workday」を頼りにしている。同プラットフォームは昨今、ユーザーのニーズに応えてAI対応のサービス強化を図っている。
Workdayは米国時間9月17日、同社の人事/財務データをベースにしたAIモデルを活用する、新たなAI技術「Illuminate」を発表した。これらのモデルはデータの背景にある文脈を理解し、プラットフォームに統合されている。これにより、従業員のワークフローが合理化され、日常の業務が簡素化されることで、時間を節約することができる。
例えば、Workdayによると、Illuminateのユーザーは生成AIを活用して、職務記述書やメッセージ、契約書などの作成や要約といった日常業務を支援することができる。Illuminateはまた、異常検出や自動入力などの機能も提供する。
Illuminateが提供する新しい「Workday Assistant」は、ユーザーが複雑な人事や財務のプロセスを理解しやすくし、タスクの完了に向けてリアルタイムにガイダンスを提供する。Illuminateには、「Recruiter Agent」「Expenses Agent」「Succession Agent」「Workday Optimize」という新たなエージェントが含まれ、従業員がタスクを実行するために利用できる。
Recruiter Agentは、候補者の発掘、候補者へのアプローチ、優秀な人材の推薦など、採用業務の自動化を支援する。また、同エージェントは、職務内容の作成や面接のスケジュール設定など、管理関連の採用業務も支援する。
Expenses Agentは、経費報告書を自動的に作成して送信し、従業員に取引の提出を促したり、明細書や経費項目を自動的に作成することで、プロセスを簡素化する。
Succession Agentは、将来のリーダーを積極的に特定し、マネージャーに後継者育成計画の更新を促し、優秀な人材に合わせた計画の策定を支援することで、マネージャーをサポートする。
Workday Optimizeは、ビジネスプロセスにおける「ボトルネック」を特定し、問題を修正することで、全てが円滑に機能するように支援する。Workdayは、Salesforceなどのパートナーと協力し、統合エージェント機能の構築も行っている。
Illuminateは既に提供が開始されているが、Workdayは3年間のAIロードマップの一環として、今後も技術を進化させていくと述べた。Recruiter Agentは、人材管理プラットフォーム「HiredScore」で利用可能となっており、Workdayとのさらなる統合は2025年春に予定されている。Expenses Agent、Succession Agent、Workday Optimizeは、2025年初頭に早期アクセスで利用可能になる予定となっている。
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この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。