テラスカイら3社、「ERP Cloud 360コンソーシアム」を設立--中堅企業向けにERPの促進を目指す

藤本和彦 (編集部)

2024-09-27 07:00

 テラスカイは9月26日、シナプスイノベーション、チームスピリットと共同で、AIを活用した中堅企業向けクラウドERPの推進を目的とした「ERP Cloud 360コンソーシアム」を設立すると発表した。

 コンソーシアムは、各社が持つ「Salesforce AppExchange」アプリケーションを「ERP Cloud 360」として「Salesforce」プラットフォーム上に統合し、顧客企業の経営判断を迅速化する最適なERPソリューションを提供する。

ERP Cloud 360とは
ERP Cloud 360とは

 近年の働き方やビジネスモデルの変化に伴い、ERP市場は拡大を続けている。また、オンプレミス型ERPから低コストで導入が容易なクラウドERPへのシフトも進行中だ。しかし、中堅企業では、自社の規模に適した機能を適正な価格で利用できる、日本の商習慣に合った使いやすいクラウドERPの選択肢が限られているという課題がある。

 ERP Cloud 360は、Salesforceプラットフォームを共通基盤とし、コストを抑えたアプリケーション開発やAIなどの最新技術の活用により、中堅企業の課題を迅速に解決することを目指す。コンソーシアムは、技術情報の共有や各社の業務システムの連携を促進する交流の場として設立された。

 3社は、バックオフィス、サプライチェーン、従業員向けなどそれぞれの得意分野の業務システムをSalesforceプラットフォーム上に統合し、マスター、データ、業務プロセスの連携を実現する。さらに、各社の顧客基盤を活用し、中堅企業向けにクラウドERPの導入コンサルティングから提案、販売までを展開する。

ERP Cloud 360コンソーシアムのソリューション群
ERP Cloud 360コンソーシアムのソリューション群

 プラットフォーム提供者であるセールスフォース・ジャパンは特別賛助会員としてコンソーシアムに参加し、共同でのERP市場のマーケティング活動やSalesforceの最新技術の提供を行う。

 今後、コンソーシアムでは、技術情報やノウハウを共有する場として、製品のさらなる機能向上や改善に努める。これまでの顧客基盤に加え、新たな業種の顧客にもERPソリューションを提供し、販路の拡大を目指す。また、販売パートナーや製品導入パートナーも引き続き募集する。

 セールスフォース・ジャパン 専務執行役員 アライアンス事業統括本部 統括本部長の浦野敦資氏は「ERP Cloud 360コンソーシアムの設立を歓迎する。ERPコンソーシアムの活動により、お客さまにSalesforceプラットフォームを基盤とした統合ERP製品を提供し、AppExchangeアプリケーションを含めたSalesforceの価値を実感していただけると確信している」と期待を寄せた。

ERP Cloud 360コンソーシアム体制
ERP Cloud 360コンソーシアム体制

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