Salesforceが9月に営業用の人工知能(AI)エージェントを発表したのに続いて、Microsoftは米国時間10月21日、営業、顧客サービス、財務、サプライチェーン運営などの業務用に10種類のエージェントを「Dynamics 365」で提供すると発表した。
MicrosoftのバックオフィススイートであるDynamics 365内で機能する「10種類の新しい自律型エージェント」は、売上予測の調整から時間と経費の追跡の自動化まで、幅広い業務を実行できる。
- 「Sales Qualification Agent」は、「新規見込み客の調査と優先順位付け、営業活動のきっかけとなるパーソナライズされた電子メールの作成によって、営業担当者が高価値の活動に時間を費やせるようにする」
- 「Sales Order Agent」は、「顧客とやりとりして好みを把握し、注文の受け入れから確認までの受注プロセスを自動化する」
- 「Supplier Communications Agent」は、「サプライヤーとの協働を自律的に管理し、生じうる遅延をあらかじめ回避しながら注文品の配送を確認する」
- 「Financial Reconciliation Agent」は、「チームによるデータセットの作成や浄化を手助けして、簡略化により、財務報告前の会計期間終了プロセスで最も労力が必要な部分に費やされる時間を削減できるようにする」
- 「Account Reconciliation Agent」は、「補助元帳と総勘定元帳間の処理の照合や不要データの削除を自動化する」
- 「Time and Expense Agent」は、「時刻の入力、経費の追跡、承認ワークフローを自律的に管理する」
- 「Customer Intent Agent」は、「エージェントによってライブラリー内に保存されている問題とその解決策を突き合わせて、すべてのチャネルで交わされた顧客との過去および現在の会話から新たなインテントを絶えず発見する」
- 「Customer Knowledge Management Agent」は、「事例記録や写し、要約など、人が支援したケースから得られた成果物を分析して、インサイトを見つけ出す」
- 「Case Management Agent」は、「創出、解決、追跡、終了といったケースのライフサイクルを通じて主要な業務を自動化して、処理時間を削減し、サービス担当者の負担を軽減する」
- 「Scheduling Operations Agent」は、「交通の遅れやダブルブッキング、直前でのキャンセルなど、対立や断絶につながることの多い問題の主要因である(中略)スケジュールの最適化を手助けする」
10種類のエージェントは、Dynamics 365で「2024〜2025年初めにパブリックプレビュー版として提供が開始される」とMicrosoftは述べている。「今後1年間にさらに多くのエージェント」を導入する計画だという。
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この記事は海外Ziff Davis発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。